「ポストBTS」を期待するには早かった?K-POPのグラミー賞候補“ゼロ”が再確認させたBTSの地位

「ポストBTS」を期待するには早すぎたのだろうか。

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アメリカ最高権威の大衆音楽授賞式「第66回グラミー賞」の候補に、BTS(防弾少年団)はおろかK-POPアーティストの名前は見つからなかった。

11月11日(日本時間)、グラミー賞を主催するザ・レコーディング・アカデミーによると、来年2月に行われる「第66回グラミー賞」の候補リストからK-POPは姿を消した。

グラミー賞はアメリカの大衆音楽授賞式のなかでも最高権威を誇るイベントだ。

「アメリカン・ミュージック・アワード(AMAs)」や「ビルボード・ミュージック・アワード(BBMAs)」とともに、アメリカの3台音楽授賞式に挙げられる。

直近の2020~2022年には、BTSがK-POPアーティストでは初めて3年連続でグラミー賞の候補に選ばれたが、一度も受賞することはできなかった。

以降、BTSメンバーが兵役のため一人、また一人と入隊し、グループ活動の空白期間が生じたなか、BTS一部メンバーのソロアルバムをはじめStray KidsやTOMORROW X TOGETHER、FIFTY FIFTY、TWICEなど多くのK-POPアーティストが出品作を送ったことがわかった。

「K-POPノミネート失敗」でBTSが再評価?

しかし、グラミー賞の壁は高かった。今回のグラミー賞で、K-POPアーティストが候補に挙がることはなかった。

ソロアルバムでグラミー賞に挑戦したBTSだが、残念ながら候補には選ばれなかった。

特に、「ベストポップデュオ/グループパフォーマンス」はBTSが3年連続で候補に挙がった部門だっただけに、さらに惜しかった。

メンバーのJIMINは『Like Crazy』、JUNG KOOKは『Seven』で、それぞれ今年の米ビルボード・メインシングルチャート「ホット100」で1位に入った。

そのため、「レコード・オブ・ザ・イヤー」や「ソング・オブ・ザ・イヤー」など主要部門(ゼネラル・フィールド)ノミネートに肯定的な展望も出たが、選出されることはなかった。

デビュー間もなくビルボード「ホット100」を席巻したNewJeansは、「ベスト・ニュー・アーティスト」部門ノミネートを期待したが、その願いが叶うことはなかった。

米ビルボード・メインアルバムチャート「ビルボード200」で2度1位を記録したStray Kids、ヒット曲『Cupid』でK-POP史上最速となる「ホット100」チャートインに成功したFIFTY FIFTYなども、やはりノミネートに失敗した。

BTSは昨年より最年長メンバーJINの入隊を皮切りに“軍白期”に突入し、各メンバーがソロ活動に邁進している。

BTS
(写真提供=The Mega Agency/アフロ)BTS

韓国音楽界ではBTSのグループ空白期により、一時は“K-POP危機説”も浮上した。

ただ、そのような懸念も色あせるほど、BTSメンバー個々人が活躍しているだけではなく、BLACKPINKやSEVENTEEN、Stray Kids、NewJeans、FIFTY FIFTYなどが北米市場で優れた結果を残してきた。

グラミー賞はアメリカで最も保守的な授賞式に挙げられるが、3年連続でノミネートされたBTS以外にグラミー賞の敷居にまで到達したK-POPグループが皆無だという点で、「ポストBTS」を論じるには時期尚早だという自嘲的な声も出ている。

一方、『USAトゥデイ』などアメリカ現地メディアはグラミー賞の保守性を指摘し、「K-POPは世界で最も成功したジャンルの一つかもしれないが、グラミー賞ノミネートは逃した」と評価していた。

とある音楽界関係者は、「“白色グラミー”という汚名のなか、グラミー賞の保守性が今回も多くの海外メディアの非難を買っているが、そのような悪条件でも初めてステージに立ち、ノミネートされたBTSの地位だけを再確認できる契機になった」とし、「今年は例年以上にK-POPのグローバルでの成果が大きかったため、ファンの失望感も大きいものとみられる」と語った。

グラミー賞は不発だが…多数受賞期待されるBBMAs

グラミー賞とともにアメリカ3大授賞式の一つに挙げられるBBMAsは、来る11月20日(日本時間)に開催される。

BBMAsはグラミー賞と異なり、多くのK-POPアーティストがノミネートされているだけではなく、NewJeansがK-POPガールズグループとして初めてパフォーマーとして出演する予定であり、関心が集中している。

BBMAsでは、BTSが2017年の「トップ・ソーシャル・アーティスト」賞を皮切りに6年連続で表彰された経緯がある。今年はK-POP部門も新設されただけに、彼らがもたらした影響力の大きさが感じられる。

K-POPのグローバル人気の礎となったBTSは、ソロアルバムでもBBMAs各部門候補を占領した。

まず、JIMINが「トップ・セールス・ソング」「トップ・グローバル・K-POPアーティスト」「トップ・K-POPアルバム」「トップ・グローバル・K-POPソング」の4部門でノミネート。

JUNG KOOKもビルボードチャートを席巻した『Seven』で「トップ・グローバル・K-POPソング」部門にノミネートされ、JIMINと競争することになった。SUGAも「トップ・K-POP・ツアー・アーティスト」部門でノミネートしている。

BTSに次いでBBMAsにパフォーマーとして登場するNewJeansは、今年のビルボード・メインソングチャート「ホット100」入りを果たした『Super Shy』と『OMG』のステージを披露する予定だ。

NewJeansは今年の「ホット100」で『OMG』『Ditto』『Super Shy』『ETA』『Cool With You』の5曲がチャートインした。

これらの成果もあり、NewJeansは「トップ・ビルボード・グローバル(アメリカを除く)・アーティスト」「トップ・グローバル・K-POPアーティスト」「トップ・グローバル・K-POPソング」「トップ・K-POPアルバム」の4部門でノミネートしている。

このほか、TOMORROW X TOGETHERやBLACKPINK、TWICE、Stray Kidsなどが各候補にノミネートされているだけではなく、「中小事務所の奇跡」と呼ばれ、ビルボードチャートで長期チャートインを成し遂げたFIFTY FIFTYもBBMAsの候補に合流した。

なお、授賞式には所属事務所ATTRAKTとの専属契約紛争を中断して復帰したメンバーのキナが一人で出席する予定だ。

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