“土下座スイマー”とも呼ばれた元競泳韓国代表で、引退後はタレントとして活躍中のパク・テファンが検察の捜査を受けていることがわかった。
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10月31日、とある韓国メディアが「ソウル高等検察庁・春川(チュンチョン)支部は最近、過失致傷の容疑をかけられているパク・テファンの事件を移牒された。春川地検は10月12日に不起訴決定を下したが、被害者側が抗告して事件が移牒された」と報じた。
報道によると、2021年11月、江原道のゴルフ場でパク・テファンのティーショットで打ったボールが隣のホールにいたA氏に当たり、眼球や頭などを負傷する事故が発生した。ティーショットとは、ティーにボールを乗せて打つ最初のショットのことだ。
この事故で視力低下などの後遺症を経験していると主張したA氏は、パク・テファンを刑事告訴し、今年4月には損害賠償請求訴訟も提起した。
関連事件について春川地検は、「パク・テファン氏が打ったボールでA氏が怪我をしたのは事実だが、当時キャディの指示に従って打った点、アマチュアの試合でスライス(ボールが飛んで右に曲がること)が発生することは珍しくない点などを考慮した」とし、パク・テファンを不起訴処分とした。
しかしA氏は事故発生から2年間、パク・テファンから謝罪を受けていないなど事後対処が不十分だったと主張。検察の処分に抗告し、事件がソウル高等検察庁・春川支部に移牒された状態だ。
パク・テファンの所属事務所側は、関連事案に対して「被害補償など金銭的な要求に対しては裁判所の判断後に処理することが原則であるため、現在は言うことがない」と立場を明らかにした。
ゴルフ場で実際に頻繁に発生する打球事故の場合、加害者の注意義務違反の有無によって責任の所在が分かれる。通常、加害者、キャディ、ゴルフ場運営者など多数に損害賠償責任が帰属する。
なおパク・テファンは2008年の北京五輪でアジア初の自由形400m金メダルに輝き、2012年ロンドン五輪でも200mと400mで2つの銀メダルを獲得し、“マリンボーイ”の異名で愛された。
しかし2015年1月、仁川アジア大会直前に行ったドーピングテストで陽性反応が出ていたことが発覚。リオデジャネイロ五輪への出場が危ぶまれ、記者会見で土下座する騒動もあった。日本でも話題になり、“土下座スイマー”と呼ばれたりもした。最終的にリオ五輪に出場したが、結果は自由形400m、200mともに予選落ちに終わった。
引退後はタレントとして活動している。
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