「チョン・チョンジョが投資被害者をシグニエルの家に招待したとき、ナム・ヒョニが料理をしてくれた」
韓国を騒がせている稀代の詐欺師チョン・チョンジョ(27)との再婚を発表するも破局した元フェンシング女子韓国代表ナム・ヒョニ(42)の「共犯説」が信ぴょう性を増しているなか、ナム・ヒョニがチョン・チョンジョの被害者たちに料理を振舞ったという証言が提起された。
韓国人ユーチューバーのロアルナムは10月28日、本紙『スポーツソウル』の単独電話取材で「チョン・チョンジョは投資被害者をシグニエルにある自分の家に招待した。そこで当時、ナム・ヒョニが直接料理を作ってくれた」と証言した。
この証言は最近、チョン・チョンジョを詐欺未遂容疑で告発したソウル江西(カンソ)区議会のキム・ミンソク議員が、「ナム・ヒョニはチョン・チョンジョからブランド物のカバンをプレゼントされるほど、深い関係だった」とし、「ナム・ヒョニの共謀疑惑を捜査してほしい」と述べた陳述書の内容とも符合する。
ロアルナムは韓国でアドセンスやアフィリエイトマーケティングなどの事業を展開する事業家で、自身のYouTubeチャンネルでは講義動画などを投稿している。
平均3000~4000万ウォン(日本円=約300~400万円)相当の月収を上げているロアルナムは、比較的若い年齢であるにもかかわらず、高級住居地であるソウル松坡(ソンパ)区のロッテワールドタワー内にある「シグニエルレジデンス」に居住している。
そんなロアルナムがチョン・チョンジョに初めて会ったのは今年6月初めだ。当時、シグニエルの42階ラウンジで初めて会ったという。
ロアルナムは「買い物のため42階のラウンジに降りた際、小学生と推定される子どもが声をかけてきた。その小学生のような人物がチョン・チョンジョだった」とし、「当時、チョン・チョンジョは自身を一つのグループの大株主であり、IT分野の仕事をし、投資もしていると自己紹介した。カジノ事業の経営権も受け継いだという」と話した。
チョン・チョンジョが投資詐欺を働く過程にはいくつかの共通点がある。彼は「財閥3世の事業家」「有名人詐称」「プレゼント攻勢」を通じて被害者に接近した。
実際、チョン・チョンジョはロアルナムにも植木鉢やワインなどをプレゼントし、着実に接近した。
「チョン・チョンジョが“日本に行った際にロアルナムのことが頭に思い浮かんで、ビールを買ってきた”と、感情に触れる表現をしたこともある」とロアルナムは打ち明ける。
問題のビールをプレゼントした後、チョン・チョンジョはロアルナムに1時間ほど講義を受けたいとお願いした。ロアルナムも感謝の意を表してチョン・チョンジョを招待したが、これが禍根だった。チョン・チョンジョはこの講義で出会った受講生を対象に、本格的に詐欺を働いたのだ。
すでにユーチューブで公開されている「ロアルナムは私の受講生のなかで最も失敗した弟子だが、シグニエルに住んでいる」「規模2兆の事業にお金が縛られ、あなたたちもお金を入れれば入れた分だけ持分ができる」といった内容がそれだ。
そして、チョン・チョンジョは彼らを自身の家に招待し、ナム・ヒョニは自身の料理を振舞った。結果的に、ロアルナムの受講生と受講生の知人たちが、チョン・チョンジョに約8億ウォン(約8000万円)を投資した。
ロアルナムは「報道が出た後、色々と尋ねるためにチョン・チョンジョに電話をしたが、質問に対して明確な返事をせず回避するだけだった」と話した。
その後、偶然シグニエル内部でチョン・チョンジョ、ナム・ヒョニ、チョン・チョンジョの警護員と会ったロアルナムは、「3人とも表情が良くなく、落ち着きがない状態だった」と伝えた。
現在、チョン・チョンジョは投資金詐欺や結婚詐欺、デートアプリ詐欺、財閥3世詐称、アメリカ投資詐欺など各種事件に関与している。
ロアルナムは「被害を受けた私の受講生たちが、チョン・チョンジョを相手に団体訴訟を準備していると聞いている。私もチョン・チョンジョが私の名前を詐欺に利用した件に対して法的対応する計画だ。現在、弁護士を選任した状況だ」と、法的措置を執る考えを明らかにした。
◇ナム・ヒョニ プロフィール
1981年9月29日生まれ。韓国・京畿道出身。身長154cm。大韓民国の元フェンシング選手。オリンピックは過去4大会に出場し、2008年北京大会で個人銀メダル、2012年ロンドン大会で団体銅メダルを獲得した。2011年に元自転車競技韓国代表のコン・ヒョソクと結婚、2013年4月に第一子となる娘が誕生したが、2022年8月に離婚を発表した。現在はソウル江南区でフェンシング教室「ナム・ヒョニ・インターナショナル・フェンシングアカデミー」を運営している。
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