まだ事情聴取前にもかかわらず、情報が続々と暴露されている。
事実か否かは慎重に見守るべきだが、あまりにもクリーンなイメージだったため、その分、失望は大きい。違法薬物疑惑で人生に大きな汚点を残した大物俳優イ・ソンギュン(48)の話だ。
10月24日、韓国法曹界や警察によると、仁川(インチョン)警察庁の麻薬犯罪捜査係は麻薬類管理に関する法律に違反した疑いで、イ・ソンギュンに対する調査を進めているという。警察は9月中旬、ソウル・江南(カンナム)の風俗店で、違法薬物が流通しているという情報を確認する過程で、イ・ソンギュンの名前を確認した。
そして23日、警察はイ・ソンギュンを被疑者の身分へと切り替えた。当初は内偵段階とされていたが、間もなく被疑者として警察の事情聴取に臨む予定だ。正確な日程は決まっていないという。
イ・ソンギュンはこれまで、ドラマ『白い巨塔』『コーヒープリンス1号店』『パスタ~恋が出来るまで~』『ゴールデンタイム』、映画『僕の妻のすべて』『最後まで行く』など、ジャンルを問わず多くの作品で存在感を見せてきた。“好感型”のビジュアルと声もあり、イメージの良いスターとして常に人気を獲得してきた。
特に、2018年のtvN『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』は彼のトップドラマともいえる作品だ。主人公のパク・ドンフン役を演じた本作で「2018大衆文化芸術賞」授賞式の国務総理表彰を受けた際、「光栄で感謝している。私もパク・ドンフンのように“良い大人になる”」と感想を述べたこともある。
その翌年には世界をも魅了。映画『パラサイト 半地下の家族』はカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に招待され、大賞のパルムドールを獲得。それだけでなく、第92回アカデミー賞で韓国映画初の作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の4つのトロフィーを獲得した。
このように、韓国映画史に新たな歴史を刻んだイ・ソンギュンだが、つまらない犯罪で自身のキャリアを傷物にしてしまった。
余波も大きく、新ドラマ『ノー・ウェイ・アウト』からは初撮影前に降板を発表。すでに撮影を終えた映画『幸せの国』『脱出:PROJECT SILENCE』(以上、原題)も公開を控えていたが、オールストップとなっている。
薬物疑惑が提起された19日から、イ・ソンギュンのイメージは「失望」へとガラリと変わった。さらに、彼が風俗店に“VIP客”として頻繁に出入りしていた姿が目撃されたなど、追加の疑惑で衝撃は拡大している。
「大ヒット作多数の大物俳優」「二児の父」などの過去の好イメージは一瞬にして瓦解し、「良い大人になる」という約束も、すでに粉々だ。疑惑が出ただけでもイメージの回復は難しい。
残るは真実だけだ。果たして、警察の取り調べを受けたイ・ソンギュンの口からは、どのような話が出てくるのか、大きな注目が集まっている。
(記事提供=OSEN)
◇イ・ソンギュン プロフィール
1975年3月2日生まれ。2001年、MBCのシチュエーションコメディ『恋人たち』(原題)でデビュー。2007年のドラマ『白い巨塔』韓国版で正義感の強い“チェ・ドンヨン(日本の里見脩二)役”を演じてブレイクし、『コーヒープリンス1号店』『パスタ~恋が出来るまで~』『ゴールデンタイム』『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』と数多くの人気ドラマに出演した。映画『僕の妻のすべて』『最後まで行く』『パラサイト 半地下の家族』などでも高い演技力を発揮。プライベートでは2009年5月に女優チョン・ヘジンと結婚しており、同年11月に長男が、2011年8月に次男が産まれている。
■超高級クラブ、ケタミン、「大きいなもの」…深刻さが増す、イ・ソンギュン麻薬疑惑
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