視聴率50%超えは昔の栄光…韓国で平日放送のドラマが「お金をドブに捨てている」と言われるワケ

2023年10月10日 話題 #韓国ドラマ

日本でも配信中のドラマ『国民死刑投票』が苦戦している。

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第1話が4.1%(ニールセンコリア全国基準)でスタートしたが、なかなか勢いに乗れずにいた『国民死刑投票』は先月21日に放送された第7話が3.1%まで下がった。

オム・セユン作家の同名ウェブトゥーンが原作である『国民死刑投票』は悪質犯罪者を対象に国民死刑投票を行い、死刑を執行する正体不明の“犬仮面”を追跡する話を描いた。

放送界によると、当初週2回の放送で企画されていたが、最近の景気低迷や広告の不況など、全般的に厳しくなった状況で、週1回の放送となった。最初から週2回で企画された作品の半分を切ったため、早い展開で没入度を高めることに失敗したという分析だ。放送界ではむしろドラマ完結後、OTTで視聴した方が良いかもしれないという話まで公然と出回っている。結局、SBSは『国民死刑投票』を最後に木曜ドラマも廃止する。

イム・ジヨン
(画像=SBS)『国民死刑投票』でのイム・ジヨン

地上波3社の平日のミニシリーズは、各放送局のプライドをかけた作品の競争の場だった。

過去、韓流ブームを巻き起こしたドラマ『秋の童話』(KBS2、2000年)、トップスター、イ・ミンホを発掘した『花より男子~Boys Over Flowers~』(KBS2、2009年)、コ・ヒョンジョンを再発見した『善徳女王』(MBC、2009年)、視聴率50%を超えた『製パン王 キム・タック』(KBS2、2010年)、俳優ソン・ジュンギをトップスターにした『太陽の末裔 Love Under The Sun』(KBS2、2016年)、イ・ミンホとパク・シネが主演を務めた『相続者たち』(SBS、2013年)など、日本でも人気を博した多くの作品が月火水木で編成された。

平日ドラマは“金ドブ”

ミニシリーズの成否によって、放送局の職員の年末ボーナスの規模が変わるという話が出回るほどだった。

しかし、これもまた昔の話となってしまった。長期的な景気低迷と週52時間勤務制の導入、OTTの登場で競争が過熱し、主要俳優と作家の出演料が天井知らずに上昇、ミニシリーズは放送局のなかで「金をドブに捨てる」と言われるまで転落したのだ。

資本を前面に押し出したグローバルOTTが良い作家と俳優を先取りし、週52時間勤務制の導入で製作費およびその他諸般費用が上昇する状況が繰り返され、放送局は「視聴率が出ないシナリオ」と「スター性のない俳優」を選ぶより、最初からドラマを廃止する状況に至ったわけだ。

結果的に地上波3社とtvNの水木ドラマは廃止された。

現在、JTBCとENAだけが『この恋は不可抗力』と『誘拐の日』で水木ドラマの命脈をつないでいる。 月火ドラマもKBS2『純情ボクサー』、tvN『きらめくウォーターメロン』(ともに原題)の2本だけだ。

このような状況で週1回の編成、パート制編成がまた別の代案になるかも関心が集まる。

チャ・ウヌ
(画像=MBC)『ワンダフルデイズ』でのチャ・ウヌ

『国民死刑投票』に続きMBCもチャ・ウヌ、パク・ギュヨン主演の『ワンダフルデイズ』を週1回の編成にした。比較的若い層が多く見るラブコメであり、絶大な人気を誇るチャ・ウヌが主演に抜擢されたという点で注目されているが、週1回の編成自体が視聴者の注目を集めることができるかは未知数だ。

実際、週1回の編成を試みた作品の中で成功した作品はtvN『賢い医師生活』だけである。

そんな中、MBCは20部作のドラマ『恋人』をパート1とパート2に分けて放送するという冒険に出た。8月にパート1が放送され、今月13日からパート2が放送される。MBCは「変化する視聴者コンテンツの消費形態に合わせてこのような方式を選択した」と明らかにした。

『恋人』パート1が12.2%でヒットした方だが、ふたを開けてみないと、パート制の効果は分からない。

ナムグン・ミン
(画像=MBC)『恋人』でのナムグン・ミン

チョン・ドクヒョン大衆文化評論家は「事情が難しくなった放送局が被害を考慮しながらもやむを得ず週1回編成を代案として選択すること」とし「方式の変化より結局重要なのは面白さと完成度」と批判した。

続けて「放送局がナイーブな企画をしているようだ。大変な状況であることは分かるが、そうすればするほどもっと几帳面に企画しなければならない『国民死刑投票』が作品性に比べて反応が良くないのは編成によって被害を受けたため」と指摘した。

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