20年以上も韓国に入国できずにいる歌手ユ・スンジュン(46、本名スティーブ・スンジュン・ユ)。彼の在外同胞入国ビザの発給をめぐる2回目の訴訟が、最高裁の判断を受けることになった。
8月2日、裁判所によると、駐ロサンゼルス総領事館側は同日、ユ・スンジュンが提起した韓国入国ビザ発給拒否処分取り消し訴訟の控訴審の裁判部であるソウル高裁・行政9-3部(チョ・チャンヨン、キム・ムシン、キム・スンジュ部長判事)に、上告状を出した。
去る7月13日、ユ・スンジュンが駐ロサンゼルス総領事館総領事を相手に「旅券・ビザ発給の拒否処分を取り消してほしい」と提起した訴訟の控訴審で、裁判所は1審とは異なり原告(ユ・スンジュン)勝訴の判決を下した。
ユ・スンジュンは2015年10月に在外同胞(F-4)ビザの発給を申請したが、駐ロサンゼルス総領事館がこれを拒否すると訴訟を提起した。1審、2審は原告の敗訴となったが、最高裁は破棄差し戻し審を経て、原告勝訴の判決を2020年3月に確定させた。
最高裁で勝訴した後の2020年7月、ユ・スンジュンは駐ロサンゼルス総領事館にビザの発給を申請。しかし韓国外交部は、最高裁の判決は適法な手続きを経て決定せよという趣旨に過ぎず、ビザを発給せよという趣旨ではないとして、これを拒否した。
するとユ・スンジュンは同年10月、ソウル行政裁判所にビザ発給拒否を取り消してほしいと再び訴訟を起こした。
その1審では敗訴となったが、2審の裁判部は今年7月13日に開かれた宣告公判で、ユ・スンジュンを支持。そうして今回、駐ロサンゼルス総領事館側が最高裁の判断を受けるために上告状を提出することとなった。
先立ってユ・スンジュンは1997年のデビュー後、数々のヒット曲をリリースして人気K-POPスターとなった。しかし人気絶頂だった2002年、入隊を控えて出国し、韓国国籍を放棄してアメリカ市民権を取得した。そのため“兵役逃れ”の議論に包まれた。
そんな彼に対して韓国兵務庁と法務部は出入国管理法11条に基づき、入国禁止措置を下した。以降、ユ・スンジュンは20年以上も韓国に入国できないままでいる。
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