韓国の歌手兼作曲家ドン・スパイクに対して、検察は控訴審でも懲役5年を求刑した。
5月18日、ソウル高裁は特定犯罪加重処罰などに関する法律違反などの疑いで裁判にかけられたドン・スパイク(46、本名キム・ミンス)の控訴審二次公判を行った。
ドン・スパイクは昨年、ソウル江南(カンナム)のあるホテルで、麻薬類管理違反容疑で警察に逮捕された。当時、彼はヒロポン30gを所持しており、簡易試薬検査では麻薬類の陽性反応が出たという。
以後、ドン・スパイクは2021年12月から9回にかけて約4500万ウォン(約450万円)相当のヒロポンを購入し、計14回にわたって投薬した疑いで裁判に付された。また、ほかの人に7回にわたってヒロポン、エクスタシーを渡し、約20g相当のヒロポンを所持した疑いも持たれている。
それだけでなく、裁判の過程でドン・スパイクは、2010年にも大麻使用疑惑で罰金500万ウォン(約50万円)を宣告されていたことも判明。また同年10月、別件の麻薬疑惑で懲役1年、執行猶予2年を宣告された事実も明らかになり、衝撃を与えた。
18日の控訴審で検察は、ドン・スパイクに対して、一審に続いて懲役5年を求刑した。
去る1月、裁判所はドン・スパイクに懲役3年、執行猶予5年、保護観察、120時間の社会奉仕、80時間の薬物治療講義受講、約3985万ウォン(約400万円)の追徴金を宣告したのだが、検察はこれを量刑不当とし、裁判所に控訴状を提出した。
当時、検察は「2回の麻薬の前科があるにもかかわらず、再び同様の罪を犯した。扱ったヒロポンの量は相当で、犯行回数が多いのに処罰強度が低すぎる」とし、「また、犯行を隠すために共犯者に麻薬を代わりに受けさせたり、共犯者の預金口座を利用して取引した点を考慮すると、さらに重い刑を宣告しなければならない」と主張した。
今回の控訴審二次公判でも検察は、「被告人は芸能人として大衆に及ぼす影響が大きく、遵法意識と模範を示さなければならないにもかかわらず、逮捕された時点まで30回も麻薬を投薬し、3000回以上投薬できる麻薬を所持していた」と指摘。続いて、ドン・スパイクが同種犯罪の前歴があるという点、最近の財産隠匿と疑われる行為などにも言及し、「犯行後の態度も非常に不良で、再犯の確率も非常に高い。長期間の社会的隔離で再犯の意志をくじく必要がある」と求刑理由を説明した。
対してドン・スパイクの弁護人は「父親の事業失敗と重い病で家長として犠牲になってきており、母親と弟が被告人のリハビリのためにあらゆる努力をしている」と述べた。また、「一審でも麻薬を販売したり、斡旋したのは事実ではなく、ドン・スパイクは捜査に積極的に協力している。拘禁期間中に健康が悪化し、麻痺症状で反省文も書けていないという点を参酌してほしい」と善処を訴えている。
そして最終陳述では「誤りが骨身に染みており、反省する」とし、「必ず中毒から脱し、誠実に行動する」と明らかにした。
ドン・スパイクに対する控訴審宣告は15日に下される予定だ。
(記事提供=OSEN)
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