BTS（防弾少年団）など人気アーティストが所属する韓国芸能No.1事務所のHYBEに対抗し、“SM買収戦”に飛び込んだ韓国のネット大手カカオが公開買付価格として15万ウォン（約1万5000円）を提示したことで、SMエンターテインメントの株価が急上昇した。
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本日（3月7日）、韓国取引所によると、SM株は前日よりも15.07%上がった14万9700ウォン（約1万4970円）で取引を終えた。この日、コスダック市場でSM株は開場直後に急騰し、終値基準で52週間最高値を記録した。
このような株価上昇は同日午前、カカオがSM発行株式の35%を1株当たり15万ウォンで公開買収すると発表した影響と分析される。そんななか、カカオはカカオエンターテインメントと7日から26日までSMの株式を1株当たり15万ウォンで計833万3641株を公開買付すると公示した。
これは、HYBEが先月10日から28日まで行った公開買付で失敗し、逆転を狙ったカカオの対抗作戦と解釈される。HYBEが公開買付を通じて確保したSMの持分は0.98%（23万3817株）に過ぎなかった。
カカオがHYBEより高い15万ウォンという公開買付価格を提示し反撃に出てSMの株価が大きく上がっただけに、カカオの公開買付失敗の可能性まで出てきたいま、SMの株価に関心が集中している。また、カカオが提示した金額以上にHYBEが公開買付を断行する可能性も予想される。
現代モーター証券のキム・ヒョンヨン研究員は「カカオは2022年9月末基準で利用可能な現金が5兆7000億ウォン（約5700億円）に達し、カカオエンターテインメントが年初1兆2000億ウォン（約1200億円）の投資誘致に成功。資金動員力はHYBEより優位だ。カカオが買収戦をあきらめずSMの株価がもう一度跳ね上がる可能性がある」と説明した。
一方、カカオが公開買付を行うことに対して一貫性のない物差しを適用してきたアラインパートナーズはこの日、「歴史上初めて一般株主が支配株主よりさらに高い価格を受け取って売却する事例が生じることになり、非常に大きな意味がある」として肯定的な立場を伝えた。
SM共同代表理事を含むセンター長以上の職責者26人全員も公式立場を出し「カカオとカカオエンターテインメントが本日発表した当社株式の公開買収に対して支持を表明する」と明らかにしている。
SM側は「私たちは敵対的M&Aを通じてSM理事会を掌握しようとするHYBEとは異なり、SM独自の伝統とアイデンティティを尊重し自律的/独立的運営とアーティストの連続的/主体的活動を保障し、3月31日の株主総会でSM経営陣が推薦した独立的理事会を支持するカカオがSM3.0の成功的な履行のための最適な水平的、戦略的パートナーだと考える」と支持を表明した。
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