ポン監督が手がけた作品は、社会問題化している「格差社会」というテーマを描きながらも、所々に散りばめられた緻密な「伏線」や「テーマ性」が話題を呼び、サスペンス、ブラックコメディ、ヒューマンドラマなどの“ジャンルを超えた傑作”として世界各国で称賛の嵐を巻き起こした。
日本での舞台化にあたり、台本と演出を手掛けるのは、映画『愛を乞う人』『焼肉ドラゴン』、舞台『泣くロミオと怒るジュリエット』などで知られる脚本・演出家の鄭義信だ。ポン・ジュノ、鄭義信の両氏と親交が深い、李鳳宇プロデューサーの企画のもと、『パラサイト』が日本の舞台で実現することとなった。
日本版では90年代の関西に舞台を移し、先が読めないもう一つの“半地下の家族”の物語が誕生した。舞台ならではの衝撃のラストに期待したい。
鄭義信コメント
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全世界で爆発的ヒットとなった映画『パラサイト』の舞台化ということで、緊張と不安と興奮を覚えています。思い切って、舞台をソウルの下町から日本の関西の下町に置き換えることにしました。原作を損なうことなく、いかにリアルな物語として、日本の観客の皆様にごらんいただけるか……そして、新たな舞台版『パラサイト』をつくりあげることができるのか……劇場に足をお運びくだされば、幸いです。これ以上はないだろうという素晴らしいキャストを迎え、スタッフ一同、意気込んでおります。どうぞご期待ください。
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