女優ソ・ユジンが演劇『82年生まれ、キム・ジヨン』に出演することをめぐり、賛否両論が巻き起こっている。
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演劇『82年生まれ、キム・ジヨン』側は最近、出演キャストのラインナップを発表した。そのなかでソ・ユジンの出演をめぐってファンの注目が集まった。
『82年生まれ、キム・ジヨン』は2016年に発刊されたチョ・ナムジュ作家の同名小説で、日本でも翻訳書籍が注目されたことが記憶に新しい。すでに映画化もされており、今度は演劇に生まれ変わる。
原作小説は、娘であり妻、同僚、母親として平凡な人生を歩んできたキム・ジヨンが体験する突然の“異常症状”を通じて学校、職場内の性差別と“一人育児”などの現実を生々しく描き、好評を得た。韓国国内では130万部のベストセラーとなり、2019年に同名映画も作られて367万人余りの観客を動員した。
演劇制作陣は2017年に版権を契約し、劇を準備した。国立劇団演劇『SWEATスウェット:汗、苦しい労働』で第23回キム・サンヨル演劇賞を受賞した演出家アン・ギョンモが演出を引き受け、キム・ガラム作家が脚本を書いた。
主人公のキム・ジヨン役にはソ・ユジン、イム・ヘヨン、パク・ランジュが、キム・ジヨンの夫であるチョン・デヒョン役にはキム・スンデ、キム・ドンホがキャスティングされた。 キム・ジヨンの母親オ・ミスク役は、ソン・ヨンスクとチェ・ジョンファが務める。
ただ唯一、ソ・ユジンの出演をめぐって彼女のSNSをはじめ、オンラインコミュニティなどで賛否両論が巻き起こっている。これまで様々なドラマなどで活躍し、大人気料理家ペク・ジョンウォンの妻として愛されるソ・ユジンであるだけに、彼女の出演が演劇『82年生まれ、キム・ジヨン』を広く知らしめた余波だ。
注目すべきは、ソ・ユジンの『82年生まれ、キム・ジヨン』出演をめぐり、単純に俳優に対する好き嫌いの賛否ではなく、作品の内容に対する賛否が激しいという点だ。
原作小説は1982年に韓国で生まれた女性キム・ジヨンの生涯を中心に、制度的な差別は消えつつあるが、家庭、学校、職場など韓国社会で大小の方式で残存する見えない性差別的な観念を集中的に照らした。フェミニズム的な問題意識で好評を得た作品だ。
ただ、それによって『82年生まれ、キム・ジヨン』は、一部から一方的な反感を買ったりもした。「ジェンダー感受性」「ジェンダーイシュー」などがセンシティブな論争を引き起こす最近の韓国社会で、依然として敏感なイシューにスポットライトを当てた影響だ。
そのため演劇『82年生まれ、キム・ジヨン』はもちろん、先立って公開された同名映画も賛否の論争を引き起こした。映画の主演を務めた女優チョン・ユミに対する悪質な書き込みが続出したりもした。
しかし反対に、過熱する非難を避ける人々も少なくない。作品の内容に対する賛否を超え、俳優の作品選択に対して極端に反応するのは適切でないという理由からだ。
ソ・ユジン本人は、個人SNSを通じて演劇のポスターを共有するなど、久しぶりの舞台にときめきと緊張感を表している。
彼女はキャスト発表当日だった7月19日、所属事務所を通じて「私たちの人生のなかで当然だと思っていたことを、もう一度振り返る大切な時間をプレゼントできるよう、熱心に準備する」と感想を明らかにした。
(記事提供=OSEN)
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