是枝裕和監督作品『ベイビー・ブローカー』の第75回カンヌ国際映画祭でのワールド・プレミアとなる公式上映は、12分にもおよびスタンディングオベーションが起こり大盛況のうちに終了した。
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ワールド・プレミアとなる公式上映が行われた会場は、カンヌ国際映画祭のメイン会場となるPALAIS DES FESTIVALS。2200席の会場が満席となる中、大きな拍手に迎えられながら、レッドカーペットを終えた是枝裕和監督を先頭に、キャスト陣が続く形でにこやかに場内に入場し、上映開始。本編前に流れる歴代パルムドール受賞者の名前に是枝監督が出てきた際には、場内が沸き、本編への期待もさらに高まる様子が見られたという。
上映終了後は、そんな感動を反映するかのように12分にも及ぶスタンディングオベーションが続き、是枝監督とソン・ガンホ、カン・ドンウォンは3人で肩を組みお互いを称えあう様子も。またイ・ジウン(IU)、イ・ジュヨンも監督と目を合わせ微笑みあったり、場内を見上げて手を振り満面の笑みを見せるなど、割れんばかりの拍手喝さいが起こった。
是枝監督は、「こんなに沢山の拍手で迎えてくれて本当に有難うございました。コロナの中で、すごくチャレンジングなチームだったと思うのですが、本当に一体感のある現場でスタッフ・キャストが一丸となって作り出した映画がここで皆さんのもとへ届けられたことをとても嬉しく思っています。有難うございました。」と伝え、会場はさらなる盛り上がりをみせ、本作がカンヌの観客から愛される作品になったことがひしひしと伝わる、ワールド・プレミアとなった。
また日本記者からの「韓国メディアの注目についてはどう思いますか?」という問いに是枝監督は、「囲みをやったら40人くらい記者がいて、ここはどこなんだろうと錯覚しましたが、今回はこれだけでなく、パク・チャヌク作品もありますし、『パラサイト~』の倍は記者が来ているらしいです。相当色々な意味で力が入っているんだなと感じました」答えた。
そして「是枝さんはなぜ最近日本で映画をとらないのか?それは日本の俳優より韓国の俳優の方がいい俳優だからじゃないかと」という質問には、「今回のキャストさんは素晴らしいですが、日本の役者さんも決して負けてはいないと思います。日本のトップの方たち、例えば役所広司さんとか安藤サクラさんとかは一緒にやって学ぶことが非常に多いですし。日本での企画もきちんと動かしています。海外で撮ったことをどう日本での映画作りにフィードバックして何を変え、何をそのままでいいのかを持ち帰りたいと思っています」とし、次の日本作品への期待を伺わせた。
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