ロシアとウクライナの戦闘に参戦したとされる海軍特殊戦旅団(UDT/SEAL)出身で、ユーチューバーとしても知られるイ・グン。彼に対する処罰で死刑や無期懲役の可能性まで言及され、懸念の声が広がっている。
イ・グンは3月15日、インスタグラムを通じて「私は生きている」と明らかにし、「私の隊員たちはウクライナから安全に撤収した」と近況を知らせた。続いて「私は一人で残っている。やることが多い。フェイクニュースをやめろ」と、少し激しい言葉まで残して自分に対するデマについての不快感を伝えた。
というのも最近、オンラインを中心にイ・グンの“死亡説”が広がったからだ。ウクライナ首都キエフ近隣で特殊作戦を遂行していた韓国人3人が死亡したとの内容が拡散され、その韓国人3人はイ・グンと彼の隊員ではないかという憶測だった。
イ・グンは去る3月6日にSNSを通じて、同僚2人と出国する写真を上げながら「最初の大韓民国義勇軍であるだけに、韓国を代表して地位を高める」というコメントを残した。人数も合っていただけに、死亡説には一定の説得力があった。
しかし、その情報は翻訳が上手くいかなかった結果であり、信憑性がないと修正された。これに対してイ・グンは「毎日戦闘するのに忙しい」とし、「外交部、警察庁、国民の皆さん。みんな心配してくれてありがとう。でも私は今、韓国に戻ることができない」と伝え、ウクライナを助けるためにロシア軍に立ち向かっていると明かした。
続けて「今、現場の状況がとても深刻で、すべてのファイターが撤退すれば、これ以上残るものはないだろう。最善を尽くしてウクライナを助ける。後で帰国するときが来れば、その時に連絡を差し上げる」とし、任務遂行を完了するまで何かを伝えることもないと強調した。
そんななか韓国外交部は「無断でウクライナに入国した場合、旅券法違反による刑事処罰および旅券に対する行政制裁の対象となる」と警告した状況だ。
また、法曹界によると、海外に行っても韓国人には韓国の法律が適用されるとし、「実際の戦闘に参加すれば私戦罪、さらに人を殺せば殺人罪、手榴弾などの爆発物を使って人の生命・身体・財産を害すれば爆発物使用罪に該当する」と伝えた。
特に戦争と関連して爆発物使用罪となった場合、処罰のレベルは死刑もしくは無期懲役と非常に強力なものになるという。それだけでなく、もしイ・グンがロシア軍に捕虜として収監された場合、ロシア政府によって別途の処罰を受けることも考えられる危険な状況であるだけに、心配の声が高まっている。
韓国政府はイ・グンに、現在所持しているパスポートに対する返却命令も通知する計画だ。それに対してイ・グンは「まだ無効化されていないから心配しないで。無効化されても入国はいつでも可能だ」と主張した。先立って彼は「生きて帰ったら、その時は自分が全責任を負って処罰を受ける」と述べていた。
ウクラニアがロシア侵攻に対抗して参戦する外国人たちに、ウクライナ市民権を発給すると発表しているだけに、イ・グンもウクライナ市民権を取得するのか関心が集中している。
(記事提供=OSEN)
■“死亡説”まで浮上したウクライナ義勇軍に参加中の韓国元軍人「生きている。戦闘で忙しい」
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