欧州ツアー大成功もBTSのJIN、SUGA、来年からワールドツアー参加が困難か…

2019年06月10日 K-POP #兵役 #BTS

BTSが6月にロンドンとパリで行った欧州スタジアムツアー4回の公演に集まった観客は計23万人だった。チケットは早くから売り切れていたという。韓国とアジア、アメリカだけでなく、ヨーロッパでもBTSが最高級の人気を謳歌していることを立証した。

しかし、全世界にK-POPブームを巻き起こし、"グローバルアーティスト"と位置づけられたBTSの海外行動が、来年から難しくなるかもしれない。現在の状況では完全体で海外での公演が難しいからだ。5人組で正常な活動が可能かは確信できない。兵務庁側は現在としては関連法を改正する計画がないという。

2018年5月に改正された兵務庁訓令によって、K-POPアーティストたちの海外活動に委縮があるとされているなか、BTSもこの制約を避けられない見通しだ。

(関連記事:BTSが米メディアの番組で兵役について語った真意とは?

兵役は国民の義務であり、BTSのメンバーもいかなる形であれ、兵役の義務を果たさなければならないという大前提は当然だが、方法論的な側面では検討しなければならない余地がある。彼らの不在はK-POP業界だけではなく、国家経済にも否定的な影響は避けられない事案だからだ。

(写真提供=BigHitエンターテインメント)BTSフランス・パリ公演

現在の兵務庁訓令によると、満25歳以上の男性は国外旅行許可を得れば出国が可能となっている。

具体的には満25歳から27歳までは、1回につき6カ月以内、一概に2年の範囲で原則的に5回までの許可を受けることができる。これについて兵務庁は、「短期海外旅行の許可制度を改善し、兵役履行遅延の手段に悪用されることを防ぐという趣旨だ」と明らかにした。

しかし、これを適用すればK-POPブームの主人公であるBTSは、早ければ来年からメンバー全員が参加する海外日程が難しくなる。満27歳のJINが満28歳になる来年、兵役入隊が避けられない。

予定されている海外の各種授賞式およびワールドツアーの日程やその滞在期間を考慮すれば、満26歳のSUGAも、来年下半期からは海外活動が容易ではなくなるというのが業界関係者の説明だ。兵役前の海外活動にまで制限が発生する現在の兵役制度の影響だ。

これについて、とある音楽産業関係者は「多くの芸能人やスポーツ選手たちは2年範囲の活動に問題がないが、兵務庁の改正趣旨とは異なり、BTS、EXO、MONSTA Xなど海外公演が年々増加するアーティストたちにとっては障害となるおそれがある」と語る。

また、この音楽関係者は「アイドルグループはメンバーごとに年齢が違うため、それぞれに規定を適用すると、一部メンバーに制限が生じて完全体での活動が不可能になる。軍服務は韓国男性の当然の責務であるため芸能人も例外にならないが、今のようにK-POPが発展する状況の中で、入営前の海外活動まで制約する現行の兵役制度は多少過度な側面があるのではないか」という立場も明かした。

BTSが抱える“ジレンマ”。それを解消させる動きもあるが…

BTSが国家経済、国家イメージの向上に貢献している部分は少なくない。

昨年12月、現代(ヒョンデ)経済研究院は「BTSの経済的効果」という報告書を通じて、BTSの年平均国内生産誘発効果は4兆1400億ウォン(約4140億円)にもなり、中堅企業の平均売上である1591億ウォン(約159億円)の26倍にあたると発表した。

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