韓国公開後、7日連続でボックスオフィスNo.1の大ヒットを樹立した『スティール・レイン』。
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本作は、南北に分断されたまま長く冷戦状態が続く朝鮮半島を舞台に、韓国・北朝鮮・アメリカの3カ国の首脳たちが一人の北朝鮮高官の陰謀に巻き込まれたことから、歴史を揺るがす恐ろしい危機に直面するスリリングな骨太作品だ。
今回明らかになったのは、物語のキーパーソンとなる白竜の姿。白竜といえば強面でヤクザなどアウトローな役柄のイメージが強い。
元々は1979年にシングルEP『アリランの唄/シンパラム(新しい風)』でミュージシャンとしてデビューし、その後、崔洋一監督にスカウトされ映画『いつか誰かが殺される』(1984年)に出演。
以降、役者としても活躍の場を広げ、北野武監督の『その男、凶暴につき』(1989年)で冷徹な殺し屋を演じると一躍俳優としても注目を集め、それ以降、数々のヤクザ映画やVシネマに出演し、今やヤクザ映画に欠かせない存在となっている。
そんな白竜が本作で演じているのは、日本で強力な権力を持つ大和財団の会長・森。アメリカと手を組み、政治的にも軍事的にも中国を壊滅させる極秘戦略「影武者作戦」を計画し、表向きには同盟国アメリカのシナリオに従って中国を攻撃するふりをしながら、心の底ではアメリカを敵視する森は作戦を利用し、韓国に奪われた領土を奪還する野望を密かに抱いている。
森と密会した中国の高官は「影武者作戦」に強い危機感を募らせ、攻撃の矛先を韓国に向かわせるべく、大和財団への裏資金提供を約束するが…。各国の思惑が水面下で複雑に絡み合い、「朝米平和協定会談」の行方は全く先の読めない展開へと進んでいく。物語のキーとなる重要な役どころで、白竜演じる森の腹の底が読めない不敵な演技にもぜひ注目したい。
映画『スティール・レイン』は12月3日より全国ロードショー。
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