坂本龍一、「釜山国際映画祭」初登場。開幕式でピアノ独奏も

2018年10月10日 映画
10月6日午後、釜山ヘウンデグランドホテルスカイルームにてアニメーション映画『My Tyrano:Together、Forever』の記者会見が行われた。この場には、坂本龍一をはじめ、静野孔文監督、江口摩吏介作画監督、プロデューサーのカン・サンウク、プログラマーのキム・ヨンウなどが出席した。

(参考記事:釜山国際映画祭、“旭日旗発言”で炎上した俳優・國村隼に公式謝罪

『My Tyrano:Together、Forever』は絵本作家・宮西達也の『ティラノサウルス』シリーズを原作とした映画で、図体は大きいが内に傷を秘めた恐竜「ティラノ」と、親を亡くした恐竜の子供「プノン」が地上の楽園を探し求めるどたばた冒険記を描く。坂本は同作の音楽監督を務めた。
(写真提供=釜山国際映画祭)

「昨日、この作品の完成版を初めて見た。作品を見る前に音楽を作る時は、線が動くところだけを見て取り掛かったので、頭の中でこのアニメーションがどんなふうに動くのか想像しながら作業をするのが大変だった。プレミア上映にもかかわらず多くの子供たちが見に来ていたのだが、その保護者である大人たちに至るまで、幅広い世代がこの作品を見ている。子供たちが聞いて感じられる音楽を作るのは、難しい。だから私にとっては大きな挑戦だった」

また、「映画の中には寒くて嵐が吹き荒れるようなシーンが多いのだけど、昨日の台風で現実なのか映画なのか分からないくらいのバーチャルリアリティーを体験できた」と冗談交じりに言う。

今回、アニメーション映画の音楽監督を引き受けた理由についてはこう語った。

「日本と韓国と中国、3ヵ国の共同制作と聞いて大変魅力を感じた。映画は全般的に好きなのでアニメーション映画だけをピックアップして見ることはないけど、面白い作品なら分け隔てなく好んで見ている」

坂本は今回の釜山国際映画祭で「今年のアジア映画人賞」を受賞。

「これまで何度か招待されていたが、今回ようやく参加することができた。光栄に思っている」と、同映画祭の初参加について感想を述べた。

また、釜山に訪れるのも初めてという彼は、「こんなにも大きな都市だったのかと驚いた。いろんな映画祭に出席してきたが、レッドカーペットの長さにおいては世界最高だと思う。韓国映画が好きでよく見るのだが、開幕式の時にスクリーンの中で見た韓国のスターたちが同じ列に座っていたので胸がドキドキした。私が音楽を担当した映画『天命の城』』の俳優たちや監督とまた会えて本当に良かった」と満足の様子。加えて「大好きな女優キム・テリさんには会えず残念だ」と言い、周囲の笑いを誘った。

(写真提供=釜山国際映画祭)

韓国映画『天命の城』の音楽を担当するなど、韓国とも格別の縁がある坂本。10月4日に行われた開幕式では、ピアノ独奏を披露し、映画祭を盛り上げている。

「これまで1000以上の曲を手掛けたのだが、『戦場のメリークリスマス』以外はそんなにしられていない。多くの人の前で演奏するからには、誰も知らない曲では反響がないから仕方なくこの曲を選んだ」と、裏話をユーモラスに伝えた。

ミュージシャン、作曲家、プロデューサー、俳優、さらには反戦・平和・環境活動家として活躍している坂本は、「僕の音楽や活動を通して社会に影響を与えようとは思っていない。自分が好きなことをするにあたって、可能な限り物事に対して国境を定めたくない。考えていることを実践しているだけであって、人々がそれをどう見ているかは特に興味を持たない」と、自身の影響力と活動に対して語っている。

前へ

1 / 1

次へ

RELATION関連記事

RANKINGアクセスランキング

PHOTO写真

TOPIC「BTS」特集