釜山国際映画祭、“旭日旗発言”で炎上した俳優・國村隼に公式謝罪

2018年10月09日 話題
10月7日、第23回釜山国際映画祭(以下、BIFF)の運営陣が日本人俳優・國村隼に公式謝罪した。

今回、ニューカレンツ部門の審査員として参加した國村は、記者会見の際に取材陣から日本海上自衛隊の旭日旗掲揚問題について質問を受けた。

質問に対して彼は「自衛隊にとって(旭日旗は)伝統なのでこれを曲げられないということは理解しているが、今一度考えてみてほしい」とし、「日本政府はこの問題に限らず保守的な立場を見せている。俳優としてというより、個人として好ましくないと考えている」と回答。

日本政府を批判するような応答をしたとして、日本で非難が殺到するまでに至った。

この件に関してBIFF側は「このような場で様々な質問が飛び交うのは自然なことではあるが、審査員としていらしたゲストが精神的な苦痛を受けることがあってはならない。國村隼の場合、敏感な日韓問題に関する質問によって、様々な誤解と憶測に苦しんでいる。この会見を準備した映画祭の立場から、このような問題が生じてしまったことをお詫び申し上げたい」と、謝罪の意思を表明。

さらに、「政治的な問題に関して意見が出てくるのは仕方のないことだが、特にセンシティブな問題についてはゲストを守る必要がある。数十時間の議論を要するような問題に対して、会見での短い質疑応答では意味を十分に伝えるのが難しい。本映画祭は今後このような事がないよう細心の注意を払う所存だ」と付け加えた。
(写真提供=釜山国際映画祭)
國村も、BIFFを通して以下のようにコメントしている。

「私はあまり物事について掘り下げるような性格ではないが、そんな私でもたまに深く考えてしまうことがある。葛藤や苦痛の少なくないこの世の中だが、そんな中で生きていきたいのかというと、そうではない。全ての人にはそんな中で生きていくよりも、明るい未来の希望や暖かい過去の思い出が必要だ。なぜこのような厳しい状況になっているのかが知りたいから、世界にはこんなに多くの映画が作られているのではないか。だからみな、その映画をもってして映画祭を訪れるのだ。映画祭という場が、人々の考えや意見が混ざり合って溶け合って、いつしか美しい結晶体としての場になってほしいと私は望んでいる」

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