『王の運命-歴史を変えた八日間-』のイ・ジュニク監督が、美しい絆をもモノロームで描いた映画『茲山魚譜-チャサンオボ-』。
キリスト教が迫害されていた19世紀初頭の朝鮮時代。熱心な教徒だった天才学者・丁若銓(チョン・ヤクチョン)は最果ての島へと流刑になる。
しかしそこには、豊かな海と自然、そして素朴な人々との出会いがあった。次第に海の生物たちの魅力にとりつかれ、庶民のための”海洋学書”を書き記したい欲望が生まれていく。そして島民の誰より海の生物に詳しい若き漁夫・昌大(チャンデ)と出会い、やがて2人は互いに師となり友となるのだった。
日本でも渋沢栄一の孫、敬三が翻訳版の出版を志した、韓国で有名な海洋生物学書である『茲山魚譜(チャサンオボ)』。本作は本に記された史実を基に師弟関係の行く末を描いた感動ドラマだ。
今回、『王の男』『王の運命-歴史を変えた八日間-』など多くのヒット作を手がけてきたイ・ジュニクが監督を務め、初時代劇となるソル・ギョングが実在した学者、丁若銓を演じた。
【注目】美人奥様や家政婦は…映画『パラサイト 』女優たちは今…「彼女らの“出発点”になった」
共演には、ドラマ『未生(ミセン)』のピョン・ヨハン、『パラサイト 半地下の家族』のイ・ジョンウン、『エクストリーム・ジョブ』のリュ・スンリョンのほか、『国際市場で逢いましょう』のチョン・ジニョン、『殺人の告白』のチェ・ウォニョン、『キム秘書はいったい、なぜ?』のカン・ギヨン、『新感染 ファイナルエクスプレス』のキム・ウィソン、『SEOBOK/ソボク』のチョ・ウジン、『応答せよ1994』のミン・ドヒなど、ドラマ、映画などで一度は見たことのある豪華俳優陣が顔を揃え、彼らがどこで出演しているかを探すのも楽しみの1つとなっている。
キャスティングについて、監督曰く「本作は特別だった。予算が少なく有名俳優を起用するのは難しいと考えていた。しかしソル・ギョングに相談すると、“モノクロで難しい作品だからこそ、知っている役者に出てもらうべきだ。ストーリーは素晴らしいのだから、シナリオを送ってみよう”とアドバイスしてくれた。すると、シナリオを送った全ての俳優が出演を快諾してくれて、撮影現場ではソル・ギョングが彼らをもてなしてくれたんだ」と振り返っている。
『茲山魚譜-チャサンオボ-』は11月19日、シネマート新宿ほかで全国順次公開。
前へ
次へ