爽快なサマーソングで盛り上がるはずだった7月の韓国歌謡界が、新型コロナウイルス感染症の影響で凍り付いてしまった。
韓国歌謡界は6月まで、サマークイーンを狙うガールズグループから代表的ボーイズグループなど有名アーティストが相次いでカムバックし、初夏に差し掛かるにつれて盛り上がりを見せた。
BTS(防弾少年団)の『Butter』に始まり、EXOやSEVENTEEN、MONSTA X、2PM、さらにはTWICEやBrave Girlsまで、多くのアイドルグループが歌謡界の最盛期である夏に一斉カムバック。いつにも増して熱い6月を過ごしていた。
ところが、あれほど活気を取り戻したかに思われた歌謡界は、新型コロナの“第4次大流行”によって再び沈黙し、静かな7月を過ごすことになった。
ソ・イニョンやNoelのイ・サンゴン、TREASURE のドヨンとソ・ジョンファン、ATEEZのサンなどが新型コロナの陽性判定を受け、さらにBTOBのイ・ミニョク、TV朝鮮の『ミスター・トロット』出身歌手のチャン・ミンホやヨンタクも陽性判定を受け、非常事態となっている。
また、陽性が確定したわけではないが、自宅隔離によって活動日程に支障をきたしたケースもある。新曲『Chi Mat Ba Ram』でカムバックしたBrave GirlsはPCR検査の結果、全員が陰性と判定されたが、自宅隔離を余儀なくされ、カムバック活動を途中で終了することになった。
カムバック自体を延期した事例もある。去る7月13日にアルバム発売予定だったペク・アヨンは、共演者の新型コロナ陽性で濃厚接触者となり、2週間の自宅隔離をすることになったため、アルバムの発売を延期した。
ほかにも、LIGHTSUMのスタッフが新型コロナ陽性判定を受けたことで、LIGHTSUMと動線が重なった多くの歌手もPCR検査を実施し、自宅隔離を余儀なくされた。
カムバック日だけを目指して長い期間ステージを準備していたアーティストや事務所の立場としては、残念に思うしかない状況だ。
とある歌謡事務所の関係者は、「盛んに行われていた活動を早期に終えなければならないので残念だ。1カ月ほどの活動期間を予定しており、それに合わせて広報や放送日程を組んでいるが、活動が中断されたり延期されたりすれば、金銭的な損害も相当なものになる」と吐露している。
再び羽を広げようとした公演の数々もブレーキがかかり、関係者はため息ばかりついている。
韓国では去る7月12日から「社会的距離確保措置」が第4段階に引き上げられたことで、公演やコンサートの延期やキャンセルのニュースが相次いでいる。
韓国政府は今月25日まで首都圏の「社会的距離確保措置」を第4段階に引き上げ、正規の公演施設でない場所で開かれるコンサートは会合・行事として見なし、開催を禁止すると明らかにした。
とある公演関係者は「健康と安全のためやむを得ない決定と受け止めているが、会社の立場としては公演で得る収益が最も多いので、ほぼ2年間、新型コロナによる赤字が深刻だ」とし、「公演が延期、キャンセルされる過程で、金銭的損害だけではなくアーティストも脱力してしまうは同じだ」と述べた。
来る8月初頭から半ばにかけては、最後の夏の市場を盛り上げようとASTROやCIX、ONF、Weeekly、ソンミ、チョン・ソミなど多くのアーティストがカムバックを予告している。
このほかにも多くの事務所が新型コロナの状況を注視しており、カムバック日程を調整中だ。
一方で、7月23日から8月8日まで行われる東京五輪とも相まって、一部の事務所関係者は音楽放送の中止を避けるため苦心している。
とある関係者は「日程に修正が加えられたら損害を甘受するしかないので、ひとまず状況を見守っている」とし、「新型コロナの第4次大流行が8月まで続く場合は、準備しておいたカムバック活動の日程変更もやむを得ない」と明らかにした。
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