成長型よりも“完成型”アイドルを求めるK-POP市場の今…オーディション番組の持つ可能性とは

2021年06月24日 話題

飛行機が離陸するためには十分な滑走路が必要だが、“K-POP界の滑走路”は徐々に短くなっているようだ。

K-POP市場が拡大されながらグローバルな消費層が生まれ、ファンが求める基準も少しずつ高まっている。それだけに、過去にはデビュー後にファンと成長する“成長型アイドル”が多かったが、現在は練習生時代から注目を集め、デビューと同時にトップアイドルに直行する“完成形アイドル”が大勢を成している。

【注目】韓国でオーディション番組が再ブームのワケ

もはや“完成形アイドル”を制作してサポートできる、いくつかの大型芸能事務所を除いては、K-POP市場で生き残るのは困難になった。現在も数多くのK-POPボーイズグループとガールズグループが誕生しているが、所属する事務所ごとにスタート地点が明らかに異なっている。

数年前までは“弱小事務所”から成功事例を生まれるケースもあったが、今ではその可能性と確率がぐっと低くなった。K-POP市場でも貧富の格差が拡大しているというわけだ。

オーディション番組の可能性

だからこそアイドルオーディション番組は、最善ではないが、次善の策として最悪を避ける代案になる可能性がある。

Mnetのオーディション番組で誕生し、人気を博したIZ*ONE

すでに多くの人がオーディション番組を通じて一気にトップアイドルに飛躍するケースを見てきた。そして今、そのシステムはK-POPの一軸を担っていることも認めざるを得ない。

もちろん、その過程で不正な操作や公正性が論議となり、オーディション番組全体への信頼が失われ、最近までアイドルオーディション番組は停滞していた。今もオーディション番組への否定的な視線は存在するが、練習生とデビュー後に成功できなかった者たちにとっては、成功への貴重なチャンスだ。

そして今、JYPエンターテインメントのJ.Y. Park(パク・ジニョン)と『江南スタイル』のPSYが手を組んだ『LOUD:ラウド』(原題、SBS)を皮切りに、アイドルオーディション番組の扉が再び開かれている。

アイドルオーディションで数多くの成功を収めたMnetは、日中韓オーディションである『Girls Planet 999:少女大伝』(原題)を8月から放送する。MBCは韓国初のサバイバルオーディション生存番組『極限デビュー野生ドル』(原題)を9月にローンチし、ハン・ドンチョルPDと手を組んだ『放課後ときめき』(原題)も11月放送の準備に拍車をかけている。

(画像=Mnet)『Girls Planet 999:少女大伝』のMCを務めるヨ・ジング

再デビュープロジェクトも登場した。

来る6月30日、ミニアルバム『VAMOS』で電撃デビューを控えたOMEGA Xは異例で、既存のボーイズグループメンバーやオーディション番組出身者が集結した。

Seven O'clockのソン・ハンギョム、ENOiのハン・ジョンフンら計11人なのだが、彼らはすでにグループ活動やオーディション番組を通じて実力を認められているため、今回の“再デビュー”に大きな期待が集まっている。

(写真提供=SPIREエンターテインメント)OMEGA X

とあるK-POP関係者は、「オーディション番組はK-POP業界において成功デビューの条件となった。大型事務所は自分だけのサバイバルオーディションを進行してグループをデビューさせており、中・小型事務所もオーディション番組を通じて“完成形アイドル”の誕生を期待している。もちろんオーディション番組は不可欠というわけではないが、明らかに効果を無視することができない。またオーディションでなくても再デビューなど、様々な方法で再びチャンスを得ることができるプロジェクトも増えていくようだ」と説明した。

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