脱北者や元看守らの証言をもとに北朝鮮強制収容所の内情を描きつつ、過酷な環境下で家族とその仲間たちが生き抜く姿を3Dアニメーションで描いた衝撃の人間ドラマ『トゥルーノース』(配給:東映ビデオ)。
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6月4日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国15館で上映がスタートした本作は、公開とともにSNS上で「今年1番の大傑作!」といった絶賛コメントが並び、さらには「一人でも多くの人に見てほしい」「公開劇場を増やしてほしい」「なんとかこの作品の素晴らしさを広めたい!」と、なんとかこの映画を広めたいという思いが熱烈にこめられた声が多く集まっており、現在はYahoo!映画レビューが平均4.35、Filmarks が4.1(ともに6/18現在)と、各レビューサイトでもいずれも高評価を得ている。
そして今回大ヒットを記念し、『トゥルーノース』制作にあたり「この事実を世界に伝えたい」と、危険を顧みず協力した勇気ある証言者たちへのインタビューの様子を収めたメイキング映像を解禁となった。
本作は各国の映画祭で話題となり、レオナルド・ディカプリオも激賞したドキュメンタリー映画『happy - しあわせを探すあなたへ』(2012年)のプロデューサーを務めた清水ハン栄治の初監督作品だ。実際に収容体験をもつ脱北者や元看守などにインタビューを行い10年もの歳月をかけて作り上げたという。
今回、解禁となったメイキング映像では、清水監督が韓国・ソウルを訪れ、そこで暮らす数名の脱北者たちが収容所の実態や思い出を語る姿が収められており、清水監督がインドネシアで制作した映像やラフ画を見せ、脱北者が監修するシーンも収められている。
北朝鮮の強制収容所で保衛員として8年間働いていたという元看守のアン・ミョンチョル氏は、炭鉱や車の修理工場などあらゆる施設があったと収容所の広大さを語り、また、仮名でインタビューに参加したイ・ボクグム氏(仮名)は、猿ぐつわをする前に口のなかに石を入れるという公開処刑の様子を語っている。
子どもの頃に連座制によって収容所に家族とともに連行されたというイム・ジョンス氏(仮名)は、収容所では子どもも労働力の1つであり、7歳から強制的に労働させられると語るなど、驚きの証言が続く。
このメイキング映像は、清水ハン栄治監督が自ら編集したそうだ。冒頭の、「母国の親族を守るため素性を明かせない目撃者も含まれている。彼らの勇気ある証言に心より感謝します」という清水監督の言葉通り、本作『トゥルーノース』制作にあたって貴重な証言をしてくれた脱北者たちの勇気に敬意を表しつつ、いまなお12万人もの人びとが収容されているという現実の“目撃者”を一人でも多く作るべく、本編とあわせ必見のメイキング映像となっている。
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