IZ*ONEらを生んだMnetが示す“公正性”とは一体…2番組で異なる対応の怪

2021年05月15日 テレビ

一方ではできるけど、もう一方ではできない。これは東京五輪に関することではなく、Mnetの公正性についてのことだ。

韓国Mnetで4月1日から放送されているオーディション番組『Kingdom:LegendaryWar』(原題、以下Kingdom)では、熱い王座争いが繰り広げられている。『Road to Kingdom』を通じて進出を決めたTHE BOYZ、Stray Kids、BTOB、ATEEZ、SF9、iKONの計6グループが、プライドを懸けてステージに立っている。

そして2021年1月に終了したMnetの『CAP-TEEN』(原題)は、“10代のための10代だけのオーディション”というテーマを掲げ、出演者の両親までが番組に呼ばれていた。

Mnetが手がける『Kingdom』と『CAP-TEEN』の両オーディション番組は、ともに視聴率では0%台にとどまっているが、番組の話題性と温度はまるで異なる。

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両方Mnetが制作も異なる対応

『Kingdom』は話題性指標で1位もしくは上位圏にとどまっているが、その理由は出演グループを応援するファンの力が非常に大きいようだ。反面『CAP-TEEN』は視聴率と同様に話題性も掴めなかった。その影響か“公正性論議”に対する対応方式も違っている。

『Kingdom』出演中の6組

『CAP-TEEN』は「外部人参観人制度」などを通じて透明性と公正性を担保しようとしたが、最終投票を控えて自ら汚点を残す結果となった。優勝者を決める最終投票は、審査委員評価(40%)、視聴者のメール投票、番組ホームページによる事前応援投票(25%)で行われたが、投票データ管理番組でエラーが確認されたため、反映しないこととなったのだ。

この件についてMnetは、「1票でも間違って反映されないための措置」と言っていたが、問題を発見して誤りがある部分を修正して反映するよりも、削除するという簡単な方法を選んだ。優勝者選定の重要な変数となりうる行動だったが、番組の人気が低かったため問題を提起する声が大きくならなかったのが幸いだった。

一方、『Kingdom』は第1ラウンドで、一部チームに高価な舞台セットと小物が準備されたという事実が明らかになったが、公正性をめぐる議論を無視している状況だ。制作陣や出演陣が意図しようがしまいが、第1ラウンドは公正性が欠けた状態で行われたことは事実だ。『Kingdom』は計4回の競演を行い、すべての結果を合算して最終優勝者が決まるので、第1ラウンドの件は看過できない問題だ。

公正性とは…

しかしMnetは6チームとも「相互協議の下でこれを認める」とし、うやむやに済ませようとしている。『CAP-TEEN』で見せていた基準とは180度異なる対応だ。

もちろん、現実的に再収録ができないため、第1ラウンドを無効とする方法もある。しかし、それでは第1ラウンドのグローバル投票と動画の再生回数が無効になるため、ファンの反発は避けられないはずだ。

そのためMnetは問題になりかねないことを認知しながらも、ファンたちの機嫌を伺っているのか黙認している。

すでに『PRODUCE』シリーズを通して公正性の重要性を十分に知っているMnetだが、番組ごとに異なる基準を提示しているのが現状だ。今後もオーディション番組などを準備しているMnetが、誰もが共感し、納得できる行動を見せなければ、信頼回復にはさらに長い時間がかかるだろう。

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