公開を控えた映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(以下、『ファンタビ2』)に出演する韓国人女優クラウディア・キム(韓国名:スヒョン)を巡って、人種差別問題が浮上している。
そんな中、原作と脚本を担当したJ・K・ローリングが解明に乗り出した。
英国の一般紙「ガーディアン」は9月27日(現地時間)、「ローリングがクラウディア・キムを起用したことについて解明した」と報道している。
昨年、『ファンタビ2』の出演が決定し大きな話題を集めた彼女だが、配役に対する説明は特になかった。
ところが9月25日に予告編映像が解禁、彼女の役が「ナギニ」と明らかになり、炎上が巻き起こった。
ナギニは、原作『ハリー・ポッター』シリーズに登場するハリーの宿敵・ヴォルデモートのペットかつ分霊箱の大蛇。ヴォルデモートに徹底的に利用される服従的なキャラクターのため、「アジア系女性を白人男性の所有物に描くのでは」という懸念の声が上がっていた。
「ガーディアン」の報道によると、ローリングはTwitterを通じて「ナギニはインドネシアの神話に登場する蛇。インドネシアは中国人をはじめ、数百種類の民族で構成された国」と説明。アジア系女優を起用したことに問題がないと強調したという。
しかし、それでも炎上が収まる気配は見られない。
一部のネット民は「ホグワーツは、イギリス人のみ入学できる学校。白人男性の殺人魔がアジアの女性を蛇の中に閉じ込め、洗脳することに描写されている」と主張し、ローリングへの批判の声を高めている状況だ。
世界的ベストセラーで人気映画『ハリー・ポッター』シリーズのスピンオフ作品である『ファンタビ2』は、11月23日に日本公開される。