パク・ミニョンのプロ意識は『キム秘書』そのもの! 「私よりイイ女だと思うのは…」【インタビュー】

Netflixで好評配信中の韓国ドラマ『キム秘書はいったい、なぜ?』で、ヒロインを演じたパク・ミニョンへの関心が熱い。

【写真】パク・ミニョンの「手作りキムチ」がプロ並み!

パク・ミニョンは劇中で、パク・ソジュン演じるエリート副会長イ・ヨンジュンの傍で9年間秘書を務めたキム・ミソを熱演。韓国のリアルタイム放送当時には、視聴者から「パク・ミニョンが人生キャラクター(人生で最も記憶に残るキャラクターを意味する造語)に出会った」と高く評価された。

もっとも、キム・ミソはパク・ミニョンにとっても特別なキャラクターだったようだ。彼女は本紙『スポーツソウル』とのインタビューで、「キム・ミソは人生で最も愛するキャラクター」と話している。

2010年に放送されたドラマ『トキメキ☆成均館スキャンダル』をはじめ、『シティーハンター in Seoul』や時代劇『七日の王妃』といったドラマ作品で優れたビジュアルと演技力を発揮してきたパク・ミニョンだが、キム・ミソほど自分にぴったりのキャラクターに出会ったことはなかったという。

(写真提供=ナム・アクターズ)パク・ミニョン

そんなパク・ミニョンだが、本格的なラブコメディは『キム秘書はいったい、なぜ?』が初めてだというのだから、驚きだろう。

「自分が任されたキャラクターに対して、ここまで悩みやストレスなく撮影するのは初めてだった」と切り出したパク・ミニョンは、「ラブコメディは私が一番好きなジャンルで、自分でも“一番上手にできるジャンルかもしれない”と漠然と思っていた。昔教わった演技の先生も向いていると言われていたけれど、タイミングがなかなか合わなかった。今回やってみたら、本当にしっくりきた」と満足感を伝えた。

キム・ミソとの共通点については、こう話している。

「始めは、あまり似ていないと思った。秘書という職業もそうだし、話すトーンもよくわからなかった。ああいう喋り方は普段ぜんぜんしないから、慣れるまでが大変だった。

だけど、少し視点を変えてみると、私は多くの人たちの前で笑顔を見せなければいけない仕事をしている。よく考えたら、ミソだってそうじゃないかと思った。私は家に帰ったらTシャツにレギンス姿でテレビを見るのが好きで、そういうちょっとした部分も似てると思って演技がしやすくなった」

「私よりイイ女だなと思った」

(写真提供=ナム・アクターズ)パク・ミニョン

キム・ミソならではの魅力についても語っている。

「私より“良い女だな”と思うところは、感情の起伏があまりないところ(笑)。ミソは自我がしっかりしていて、素敵な女性だと思う」としながらも、「それでも、自分が今まで演技したキャラクターの中では一番似ているかも」と愛着をあらわにした。

キム・ミソは劇中で「秘書界のレジェンド」とされるほど完璧な仕事ぶりを見せたが、完璧なビジュアルもまた女性視聴者を惹きつけた。美貌はもちろんのこと、頭からつま先まで秘書という職業にぴったりの服装を披露し、韓国では「パク・ミニョン風オフィスルック」が流行したほどだ。

これに対してパク・ミニョンは、「もともと衣装にはこだわるほうだけど、今回は原作とのシンクロ率を重視した。そのほうが原作ファンも抵抗なくドラマを受け入れてくれると思って、流行は一度無視してWEBマンガのビジュアルと同じようにしてみようと思った」と明かしている。

(写真提供=ナム・アクターズ)パク・ミニョン

そもそも『キム秘書はいったい、なぜ?』は、小説やWEBマンガですでに世に出ていた作品だ。それだけに、原作ファンの夢を壊さないようにという配慮があったのだろう。

「実際に、コミック版の『キム秘書はいったい、なぜ?』を見ると、キム・ミソの服装は決して流行とは言えないスタイル。それでも、スカートはオーダーで15着ぐらい作った。靴に関しても、序盤に履いているのはすべてオーダーメイドになっている。ヘアスタイルも今のトレンドではないけど、原作と同じにしようとウィッグを使った。できるだけ同じようにやってみようと提案したらそうなった(笑)」

さらに、「そのこだわりが、新規の視聴者も原作のファンも『キム秘書』を好きになったきっかけになったのではないかと思う」と付け加えたパク・ミニョン。「ミソは完璧主義的な性格で、お姉さんたちとコプテギ(豚皮の焼肉)を食べていても“明日はドレスを着なきゃ”といって止める子だった。だから私も、WEBマンガを読みながら有酸素運動をした」と明らかにし、体作りについても語った。

「食事を制限して急激に減量した体型と、体を動かして作った体は違う。今までは食べないダイエットをしていたけれど、今回は4カ月しっかり運動した。そのおかげか、撮影中に体力の限界を感じることがなかった。実際に30代の女性としても運動は必要だと思っていて、『キム秘書』がいい機会になった。今でも体を動かしている」

キム・ミソというキャラクターを通じて大きな反響を得たパク・ミニョンだが、たとえ自身の演技が酷評されてもくじけないという。

(写真提供=ナム・アクターズ)パク・ミニョン

「演技をする人は、好評や酷評に一喜一憂してはいけないと思っている。原作があるドラマとなると、当然簡単には受け入れられないはずだ。でも、それをうまく解決して拍手を受けるのが最終目標だから、最初にどんな叱責を受けても気後れしてはいけない。今回の『キム秘書』で、より実感した」

パク・ミニョンはデビュー当時、ネット上の悪質な書き込みに苦しんだこともあったという。「当時は鳥肌が立つほど嫌だったけど、今では少し余裕を持って受け入れることができるようになった」と振り返り、「時間が解決してくれただけで、なにかきっかけがあったわけではない。実は今も気にすることはあって、小さなトゲに刺されているような気持になる」と、複雑な気持ちをあらわにした。

『キム秘書はいったい、なぜ?』の放送終了後には、パク・ソジュンとの熱愛説が浮上して自らファンの誤解を解くこともあった。

パク・ミニョンは、「本当は、窮屈な言い方をしたくなかった。皆さんに愛された作品の話、私がどれだけ努力したかということを話すだけでも時間が足りないのに、とても残念だ。子供じゃないのだから、熱愛が事実なら素直に認めていた」と、熱愛説に対する姿勢も強調した。

誰もが認める優れたビジュアルに満足せず、役者としてのプロ意識を感じさせたパク・ミニョン。その堂々とした姿は、キム・ミソそのものだった。

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