北朝鮮生まれ、朝鮮戦争で孤児に…アメリカで育った韓国初のソウルシンガーが78歳で永眠

2025年08月18日 ニュース

「韓国初のソウルシンガー」と呼ばれた歌手パク・インスさんが、本日(8月18日)この世を去った。

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1947年、朝鮮民主主義人民共和国の平安北道吉州(ピョンアンプクド・キルジュ)で生まれたパク・インスさんは、朝鮮戦争の避難中に家族と生き別れ、孤児となった。その後、アメリカ人宣教師を通じて、12歳の時に養子として渡米した。

ニューヨークのハーレムでブラックミュージックに触れた彼は、1960年代に帰国し、米軍の舞台で活動を始めると、独特で力強い歌唱法で注目を集めた。その後、1970年に発表した『春の雨』で人気を獲得。同曲は数多くの後輩歌手にカバーされ、世代を超えて愛される名曲となった。

代表曲には『ベルボトム』『花と蝶』『ファンク・ブロードウェイ』などがあり、特に『あなたは星を見て泣いたことがありますか』は、別れた母への思慕を込めた楽曲として深い共感を呼んだ。同曲の人気をきっかけに、1983年、実に30余年ぶりに母親との劇的な再会を果たした。

パク・インスさん
(写真提供=パク・ソンソ大衆音楽評論家)パク・インスさん

しかし、1970年代には大麻事件に巻き込まれて活動に制約を受け、1990年代以降は低血糖症やパーキンソン病、膵臓がんの手術などで健康が急速に悪化。2002年には仲間の歌手たちが治療費を支援するため「リメンバー・パク・インス」公演を開催した。

2012年にテレビ番組で近況が伝えられ、再び注目を集めた。同年には離婚していた元妻クァク・ボクファ氏と37年ぶりに復縁したことが話題となり、さらにジャズクラブのステージに立ち、衰えぬ情熱を示した。その後はアルツハイマーなどにより健康が悪化し、活動を続けることはできなかった。

葬儀場はソウル・永登浦(ヨンドゥンポ)病院に設けられた。遺族は妻と息子がいる。

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