韓国ドラマ『夫婦の世界』(原題)が5月16日に最終回を迎えた。
劇中で主人公チ・ソヌに扮した女優キム・ヒエは、夫の裏切りによって揺れ動く女性の内面を繊細かつ強烈に演じあげ、視聴者から絶大な支持を得た。
本作を通じて“大女優の貫禄”を見せつけた、キム・ヒエの一問一答は以下の通り。
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――ドラマを終えた感想は?
「チ・ソヌを取り巻く状況を理解して共感する過程の中で寂しかったが、愛情のこもった関心を寄せてくださる視聴者のおかげで耐えられた。人生の喜怒哀楽が描かれた『夫婦の世界』と出会って、もの悲しい時間を過ごした。チ・ソヌに扮して誰かを愛し、憎みながら自分のエネルギーを100%以上出し切った感じだ。俳優として貴重な経験を与えてくれたので、長く記憶に残りそうだ」
――クランクアップを迎えた当時の気持ちは?
「終わったことが実感できず、しばらくは感情を取り戻すのが難しかった。哀切な時間がいっぺんに押し寄せて涙ぐんだ。すべての俳優たちと制作陣、スタッフが無事に有終の美を飾ることができてありがたい」
――キム・ヒエにとってチ・ソヌとは?
「彼女は復讐に燃える姿が強烈だったが、優しい母親で、医者として仕事も頑張った。本当に忙しい人だった(笑)。一言では語れないキャラクターなので、挑戦したかった。最初は想像し難い状況や気持ちだので恐れていたが、撮影が進むにつれて哀れで応援する気持ちが大きくなった、集中できた」
――思い出に残るシーンは?
「やっぱり1~2話の夫の誕生日パーティが記憶に残る。自分を巡ったすべてが嘘で、騙されていたことに気づく瞬間だ。このドラマの始まりであり、チ・ソヌの人生において最も大きな事件だった。個人的には夫よりも、同僚や友人らの裏切りが大きな衝撃だった。混乱と悲しみが溢れ出て、彼女の感情に流されたりした」
――共演した俳優たちとはどんな感じだったか
「パク・ヘジュンさん(イ・テオ役)は演技が上手な上に、相手まで演技が上手くなる能力を持つ俳優だ。私はチ・ソヌ、彼はイ・テオと渾然一体になって愛し合い、憎み合った。
実はハン・ソヒ、シム・ウヌ、イ・ハクジュさんらは見慣れない顔だった。でも一度撮影してみて「こんなに素晴らしい俳優たちが今までどこにいたの?」と思うほど驚いた。全出演陣が情熱を燃やし、努力したので、私も彼らに刺激されて最後まで頑張れた」
――撮影中、大変だったことは?
「感情的な消耗が激しいキャラクターだったから、一難去ってまた一難だった。1人で気持ちをコントロールして集中しようと努力していた。出番が多いので体調不良で撮影に支障をきたさないようにすごく気を遣った。容易い撮影だったらその分、響かなかったはずだ。渾身の力で臨んだので後悔もなく、むしろやり甲斐を感じる」
――社会現象を起こすほどの人気を実感しているか
「実は、まだドラマの人気が実感できていない。主に撮影現場で時間を過ごしたし、気持ちをコントロールするために静かに待機してから現場に出かけていた。オフの日はなるべく家で過ごしたので、人気を体感するのは難しかった。ただ、ネット上での反応が熱いというのは見ていて、気持ちいいエネルギーをもらった」
――『夫婦の世界』の視聴者にメッセージをどうぞ
「これまで『夫婦の世界』を見守ってくださって、改めて感謝する。私は俳優として豊富な表現を可能としたチ・ソヌに出会い、たくさんの応援と愛を頂いて幸せだった。『夫婦の世界』は私にとって奇跡で、贈り物のような作品だ。また違う作品でご挨拶するまで、どうか元気でいてほしい」
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