携帯電話をハッキングされた俳優ハ・ジョンウが、15億ウォン(約1億5000万円)を脅迫してきたハッカーを相手に、18日間にわたって捜査協力を繰り広げた顛末が公開されて注目を集めている。
【インタビュー】多才なハ・ジョンウが「ラブコメが恋しい」と語る理由
韓国メディア『ディスパッチ』は4月20日、2019年12月にハ・ジョンウとハッカーの間で行われたSNS脅迫戦について報道した。
個人情報を口実に15億ウォンを出せと脅迫されたハ・ジョンウは、警察に申告。ハ・ジョンウと協力した警察は去る4月7日、ハッカー一味の検挙に成功した。
ハ・ジョンウをはじめ、俳優チュ・ジンモなど芸能人8人が脅迫されたハッキング事件は、ハ・ジョンウの“活躍”で犯人を検挙することができた。
報道によると、ハ・ジョンウへの脅迫は昨年12月2日から始まった。ハ・ジョンウは脅迫が始まると、自分が主演した映画『白頭山』の公開日である12月19日まで交渉に応じるような曖昧な態度で、ハッカーとの連絡を長引かせた。
ハッカーから連絡を受けたハ・ジョンウは3日後に警察に通報し、携帯電話を捜査隊に任せた。その後、警察が十分に捜査時間を稼げるように、また犯人を特定する情報を提供するためにハッカーを相手に連絡を続けたという。
その間、ハ・ジョンウのテキストメッセージは丁寧な敬語からタメ口に変わり、「一日中ブルブル動揺しながら(牛や豚などの)軟骨のように暮らしている」「畑をすべて売って資金を調達するには、時間がかかる」などと、ハッカーをもてあそぶかのようになった。
韓国語が苦手と思われるハッカーは、ハ・ジョンウが堂々とした態度を見せると、脅迫する金額を3億ウォン下げた12億ウォンに変えたが、ハ・ジョンウは動じなかった。
ハッカーは「ヒョン(韓国語で兄さん)、休憩して平気なときに連絡ください」「ヒョン、(現金の代わりに)コインが楽です」などと控えめになっていった。
警察の捜査が進展を遂げた後もハッカーとの連絡は続き、ハ・ジョンウが「あなたはお金を手にして幸せに生きていくことができるのか?」と尋ねると、ハッカーは「一生懸命に生きなくてはならないでしょう」とハ・ジョンウのいち早い選択を待っていた。
ハ・ジョンウが最後まで日にちを決めずにいると、ハッカーは「ヒョン、4月19日まで待ちましょう。私も半分以上あきらめました」と述べた。
するとハ・ジョンウは「頑張れ。お前があきらめて(私の個人情報)拡散したら、私はそのお金をお前を見つけるために使わなければならないじゃないか」と、ハッカーを慰めたりもした。
しきりに日にちを求めるハッカーに「脅迫にも常道があるもの」と叱ったりもした。
ハ・ジョンウの申告で捜査を始めた警察は4月7日、チュ・ジンモなど芸能人8人を脅迫し、計6億1000万ウォン(約6100万円)を恐喝したハッカー一味を検挙している。
前へ
次へ