ドラマ『生意気なヨンエさん』で長年親しまれた俳優のソン・ミニョンさんが亡くなって、1年の月日が流れた。
ソン・ミニョンさんは2024年4月3日、胆のうがんの闘病の末に亡くなった。享年70歳。遺族によると、がんの手術後も治療を続けていたが力尽きたという。
1954年生まれのソン・ミニョンさんは、1966年にKBSの子ども向け番組への出演をきっかけに俳優の道を志した。その後、シットコム『LAアリラン』への出演を契機に、本格的に俳優としてのキャリアを築いていった。
『洪吉童 -ホン・ギルトン-』『白夜』『朱蒙』『H.I.T. -女性特別捜査官-』『太王四神記』『SKYキャッスル』『哲仁王后~俺がクイーン!?』など数多くのドラマに出演し、安定した演技力で存在感を放ってきた。
なかでも代表作とされるのが、2007年から2019年にかけて17シーズンが放送されたドラマ『生意気なヨンエさん』シリーズ(tvN)。ソン・ミニョンさんは主人公イ・ヨンエ(演キム・ヒョンスク)の父親イ・グィヒョン役として、10年以上にわたって出演。視聴者からは“ヨンエのお父さん”として親しまれた。
そんなソン・ミニョンさんだが、生前は4度にわたって肝臓がんを患い、数十回の抗がん治療を受けるなど、過酷な闘病生活を送ったことでも知られる。あるバラエティ番組では「肝臓がんだけで4回も再発した。食べ物を口にしても吐いてしまうほどだった。5cm以上のがんで、病院からはすぐ手術しようと言われたが、『朱蒙』の撮影中だったので抗がん治療だけで耐えた」と語っている。2012年から再発を繰り返しながらも、2022年には完治の診断を受けたという。
俳優としての情熱を持ち続け、闘病中も演技活動を休まず続けていたソン・ミニョンさん。彼の訃報を受け、『生意気なヨンエさん』で娘役を演じたキム・ヒョンスクも深い悲しみに包まれた。キム・ヒョンスクは当時、「あまりにも突然のことなので信じられなかった。弔問に訪れた時も、現実とは思えなかった」と語り、「父や私だけでなく、『生意気なヨンエさん』初期の出演者たちは13年も一緒にやってきた。現実でもドラマの中でも父の姿が思い出され、心がとても苦しかった」と胸の内を明かしている。
今もなお、多くの視聴者がソン・ミニョンさんの温かくユーモラスな演技を思い出し、その存在を懐かしんでいる。
(記事提供=OSEN)
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