常習的な薬物使用の罪により、控訴審で執行猶予付きの判決を受けた俳優ユ・アインが、ついに最高裁まで争うこととなった。
2月20日、現地法曹界によると、ソウル中央地検は麻薬類管理法違反(向精神薬)などの容疑で有罪判決を受けたユ・アインの控訴審判決を不服として、上告状を提出したという。
ユ・アインは一審で懲役1年の実刑判決を受けていたが、2月18日に行われた控訴審では懲役1年、執行猶予2年、罰金200万ウォン(約22万円)へと減刑された。
判決の理由について、裁判所は「長期間にわたる不眠症やうつ病に苦しみ、適切な睡眠を取ることができず、その苦痛の中で犯行に至ったとみられる」と指摘。また、現在は薬物依存を大きく克服し、再犯しないと誓っていることを考慮したと説明した。
さらに、「被告は5カ月以上の拘禁生活で自身の罪を深く反省しており、同様の前科もない。これらの情状を総合的に判断すると、一審の実刑判決は過重であると判断した」として、執行猶予付きの判断が下された。この判決により、ユ・アインは約5カ月間収監されていたソウル拘置所から釈放された。
しかし、検察側は「刑が軽すぎる」と主張し、判決を不服として上告。今後、最高裁での最終審判が行われることになる。
ユ・アインは2020年9月から2022年3月にかけて、ソウルの病院で美容施術の際に行われる全身麻酔を口実に181回にわたり医療用プロポフォールなどを常習投与したとされる。また、大麻吸引や証拠隠滅教唆の疑いも浮上し、2023年10月に正式に起訴された。
昨年12月の控訴審でユ・アインは、「無限の信頼を寄せてくれた同僚や関係者に大きな失望を与え、多くの方々を傷つけてしまった。まさに裏切りだった」と頭を下げ、「いまだに羞恥心と罪悪感に押しつぶされそうだが、反省の機会をありがたく思い、更生と回復に全力を尽くす。二度と愚かな行動を繰り返さない」と述べていた。
(記事提供=OSEN)
◇ユ・アイン プロフィール
1986年10月6日生まれ。本名オム・ホンシク、韓国・大邱(テグ)出身。2003年のドラマ『四捨五入』でAraの恋人役を演じ一躍有名に。デビューから1年でファンミーティングが開催されるほど異例の速さで人気を高めるが、芸能活動を一時休止。2006年から活動を再開し、様々なドラマや映画で助演を務める。2010年のドラマ『トキメキ☆成均館スキャンダル』で強い存在感を発揮し、ドラマ『ファッション王』『チャン・オクチョン』『密会』、映画『ワンドゥギ』『ベテラン』『王の運命 -歴史を変えた八日間-』『バーニング 劇場版』『#生きている』などの話題作に出演した。
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