突然この世を去った韓国女性キャスター、オ・ヨアンナさんをめぐる“職場いじめ疑惑”が物議を醸すなか、彼女が生前出演したバラエティ番組の放送回が「再視聴不可」となった。
1月30日、本サイト提携メディア『OSEN』の取材の結果、地上波テレビ局tvNの番組再視聴ができる動画配信サービスTVINGにおいて、バラエティ番組『ユ・クイズ ON THE BLOCK』第170回の再視聴が不可能な状態となっている。
2022年11月30日に放送された『ユ・クイズ ON THE BLOCK』では、韓国の地上波テレビ局3社(KBS、MBC、SBS)でそれぞれ気象キャスターを務めるペ・ヘジ、ナム・ユジン、オ・ヨアンナさんのほか、ソウル大学病院・小児青少年精神科医のキム・ブンニョン教授、俳優ソン・ソックがゲスト出演した。
ユーチューブやNAVER TVなど各種動画プラットフォームでも、同番組におけるオ・ヨアンナさんの出演映像はすべて非公開となっている。現在、第170回ではキム・ブンニョン教授とソン・ソックのトーク映像のみ視聴できる。
オ・ヨアンナさんは昨年9月15日に28歳の若さでこの世を去り、同年12月に遅れて悲報が伝えられた。すると今年に入り、とある韓国メディアが彼女の携帯電話から原稿用紙17枚分、約2750文字に及ぶメッセージが発見されたことを報じた。
報道によると、メッセージには特定の気象キャスター2人から職場内いじめを受けた内容が記されていたという。
2021年5月よりMBC気象キャスターとして活動を始めたオ・ヨアンナさんは、翌2022年年3月からいじめの対象になった。とある先輩は自身が誤報をした際、オ・ヨアンナさんにその過ちを被せたほか、別の先輩はオ・ヨアンナさんが間違った気象情報を訂正するよう伝えると、「後輩が先輩に指摘する」として非難したとされている。
このような職場内いじめ疑惑について、MBCは「明確に確認できる事実は、故人がフリーランサーとして仕事をしながら、自身の苦衷を担当部署(経営支援局人事チーム人事相談室、監査局クリーンセンター)や一緒に仕事をした管理責任者などに知らせたことがまったくなかったという点だ。故人が当時、会社に公式で苦衷(職場内いじめなど)を申告したり、申告でなくても、責任ある管理者などに被害事実を少しでも知らせたのであれば、会社は当然、相応の調査をしたはずだ」と声明を発表。
「MBCは職場内いじめに対して苛酷なほど厳しく処理しており、フリーランサーはもちろん、出演陣の申告が受け付けられ、相談の要請が入った場合にも、遅滞なく調査に着手することになっている」とし、「遺族が新たに発見されたというメッセージを基に、事実関係の確認を要請すれば、MBCは最短時間内に真相調査に着手する準備ができている」と強調した。
MBCはオ・ヨアンナさんをめぐる職場内いじめを否定した。だが、オ・ヨアンナさんの遺族は生前の通話記録、メッセージアプリの内容を集め、同僚を相手に民事訴訟を提起した状況なだけに、今後も動向を注視していきたい。
(記事提供=OSEN)
◇オ・ヨアンナさん プロフィール
1996年4月30日生まれ。韓国・光州出身。ソウル芸術大学の文芸創作科を卒業。一時はアイドル練習生を目指し、2017年に行われたJYPエンターテインメントの練習生13期公開オーディションに参加。「Hermoso Beauty賞」を受賞し、副賞として3カ月の受講券を受け取った。同オーディションの同期にNiziUのマコ、Stray Kidsのスンミン、元FANATICSのユンヘなど。以降、2019年5月に行われた韓国の伝統美人を選抜する「全国春香(チュニャン)選抜大会」で「スク」に選出。2021年、地上波テレビ局MBCの気象キャスター公開採用に合格し、同局で活動を続けた。しかし2024年9月15日、28歳でこの世を去った。
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