Netflixオリジナルシリーズの韓国ドラマ『タッカンジョン』が「サウジアラビア侮辱騒動」に巻き込まれたなか、制作陣が釈明を行った。
3月15日に公開された『タッカンジョン』は、最終回に登場するとあるシーンが中東視聴者の視線を集めている。
劇中では、コ・ベクジュン(演者アン・ジェホン)がワールドスター「イエローパンツ」として大きな成功を収めたなか、「イエローパンツ」を見に韓国に来たとあるイラン人女性ファンがインタビューで「イエローパンツは宗教と人種を越えて愛されているが、(今回のワールドツアーで)中東には来なくてガッカリした」と発言。
これを見た女性秘書が、「イエローパンツ」に「サウジアラビアの王室が皇太子夫妻に本公演のチケットをくれと言っている」と話すと、「イエローパンツ」は「最近の世の中で誰がそんなをひいきをするのか?」と反論する。
そして、「政治問題になりかねない」と女性秘書が進言すると、「イエローパンツ」はため息をついて「まったく。ならばA席をあげて」と答えていた。
すると、この回が公開されて以降、サウジアラビアの視聴者たちが不快な心境を吐露した。
彼らは「自国の王室を侮辱した」「不快な感情と侮辱感を感じた」「他国の政治家を尊重することが重要だ」「韓国ドラマが同じミスを繰り返さないことを願う」と、『タッカンジョン』の演出を指摘する意見を出していた。
同時に、サウジアラビアで99%を越える視聴者が映画批評サイト「IMDb」で『タッカンジョン』に評価点「1点」を付与するなど、強い不満を表わした。
議論が激しくなると、『タッカンジョン』制作会社のスタジオNとプラスメディアエンターテインメント側は、『OSEN』に「『タッカンジョン』は虚構の話を扱ったフィクションであり、“イエローパンツの人気がそれだけ全世界的だ”ということを見せたかった意図だった」と公式な立場を明らかにした。サウジアラビアを侮辱する目的ではなかったという主張だ。
これに先立ち、イ・ビョンホン監督も公開記念インタビューで報道陣に対し「この脚本を書いた当時、サウジアラビアの有名な方が韓国にいらっしゃって反応が良いときだ。このような人々までチケットを求めるということを表現すれば良いと思った」と、同問題について言及したことがある。
ただ、制作陣の釈明を受けても視聴者の懸念は続いている。
サウジアラビアだけでなく、韓国の視聴者たちも同場面について、制作陣の意図と関係なく韓国ドラマに対する誤解が続くのではないかと心配する視線が続いている状況だ。
監督のインタビューとともに制作陣の釈明が加わったことで、誤解が払拭されるか注目が集まる。
なお、『タッカンジョン』では、謎の機械に入ってタッカンジョン(韓国風鶏の唐揚げ)に変わってしまった娘ミナ(演者キム・ユジョン)と、彼女を元に戻すために奮闘する父親のソンマン(演者リュ・スンリョン)と、ミナに片思いするペクジュンの物語が描かれたコメディドラマだ。
(記事提供=OSEN)
■【画像】ワイヤーで足を縛り転倒させて落馬シーンを撮影、馬は死亡…“動物虐待”の韓国ドラマ
前へ
次へ