強制わいせつの容疑で裁判にかけられた『イカゲーム』俳優オ・ヨンス(79)が、執行猶予付きの有罪を言い渡された。
3月15日、水原(スウォン)地裁・城南(ソンナム)支部刑事6単独は、強制わいせつ容疑で起訴されたオ・ヨンスに懲役8カ月、執行猶予2年を宣告し、40時間の性暴力治療プログラムの履修を命じた。
裁判所によると、被害女性の日記帳の内容と相談機関が受けた相談内容などが事件の内容と相当部分で符合し、被害女性の主張が一貫していて経験しなければできない陳述だったという。
先立ってオ・ヨンスは2017年、女性に不適切な身体接触を行った容疑で2021年末に告訴されたが、警察は不送致の決定を下した。しかし女性が異議申請を行い、オ・ヨンスの容疑が再び捜査されると、検察は2022年11月に彼を起訴した。
今年2月2日、水原地裁・城南支部で開かれたオ・ヨンスの結審公判で検察は、懲役1年を求刑。「被告人は2017年当時、被害者などがいる酒席で“お前たちを女として見ている”と発言した。若者に対する渇望を歪めて表現し、被害者に謝罪メッセージを送りながらも“娘みたいだから”として責任を回避するなど、被害者に挫折感を感じさせた」とし、「捜査・裁判の過程で反省していない被告人に厳罰を下してほしい」と要請した。
一方でオ・ヨンスは最終陳述で、「この年でこのように法廷に立つことになり、とても大変で苦しい。私の人生の仕上げがこのような状況になってみると、惨憺で人生全体が崩れるようだ」とし、「賢明な判決を願う」と訴えたりした。
1944年生まれのオ・ヨンスは、1968年にデビュー。2021年9月に公開されたNetflixオリジナル『イカゲーム』に、「001番の老人」オ・イルナム役で出演した。『イカゲーム』がNetflixの空前のヒット作になると、オ・ヨンスも全世界的な関心を受けた。韓国国内で彼は、ドラマの台詞から「カンブおじいさん」と呼ばれたりもした。
2022年1月の米ゴールデングローブ授賞式では、韓国俳優として初めてテレビ部門の助演男優賞を受賞する快挙も成し遂げた。
なお今回の事件でオ・ヨンスは、撮影が終わっている映画『大家族』(原題、ヤン・ウソク監督)から降板となった。
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