特定犯罪加重処罰などに関する法律違反(報復脅迫等)などの容疑で起訴されたYGエンターテインメントの創業者ヤン・ヒョンソクが有罪を宣告された。
ソウル高裁・刑事6-3部は、11月8日に開かれたヤン・ヒョンソクの控訴審判決公判で、原審の無罪判決を破棄し、懲役6カ月、執行猶予1年を言い渡した。
裁判所は「被告人がYGエンターテインメントの代表という点を利用して陳述の翻意を要求し、これを幇助して実際に被害者は陳述を翻した。そのためB.Iの捜査は終結したが再開され、以降に処罰が行われることになった。捜査機関での自由な陳述が制約されただけでなく、刑事司法機能の重大な法益が相当の期間侵害され、罪責が軽くない」と伝えた。
続けて「幸い処罰がなされ、国家刑罰権の行使にもたらされた危険が大きくなく、被害者が処罰を望まない意思を明らかにしたりもした。被告人は誤った信頼を持って犯行に進んだものとみられ、威力行使の程度が比較的重くない」と判示した。
また裁判所は一緒に起訴されたYGエンターテインメントのマネージャー出身キム氏に対しても懲役4カ月、執行猶予1年を言い渡した。
ヤン・ヒョンソクは2016年8月、ボーイズグループiKONのメンバーだったB.Iが麻薬を購入して使用したという疑惑と関連し、情報提供者である元YG練習生であるハン・ソヒを懐柔・脅迫し、捜査をもみ消そうとした疑惑で起訴された。
麻薬疑惑で裁判にかけられたB.Iは2021年9月、LSDや大麻などの麻薬を購入して一部を数回投薬、吸入した疑いで懲役3年、執行猶予4年を言い渡された。裁判所は80時間の社会奉仕、40時間の薬物治療講義の受講、150万ウォン(約15万円)の追徴金も同時に命令した。
検察は、ヤン・ヒョンソクがハン・ソヒを呼び出して「(芸能界で)お前一人を殺すのは何でもない」と話したと主張し、懲役3年を求刑した。ヤン・ヒョンソクは検察の主張を否定してきた。
2022年12月の1審では、「報復脅迫や強要罪で処罰するには、被告人の行為によって被害者に恐怖心が生じて意思の自由が抑圧された状態で陳述が翻されなければならないが、被害者に恐怖心を与えたということが十分に証明されなかった」と判断された。ヤン・ヒョンソクは無罪を宣告された。
検察は控訴審で、「ヤン・ヒョンソクがYGエンタの社屋で被害者(ハン・ソヒ)に会い、説得したり圧迫したりする言動を行い、これに対して所属事務所の関係者が幇助したと言った。人気アイドルグループiKONのリーダーとして愛されたキム・ハンビン(B.I)がLSDなど麻薬犯罪に走り、被告人はキム・ハンビンの犯罪をもみ消そうとした」と主張した。さらに2審で面談強要罪を予備的公訴事実に追加した。
その後、計5回の公判が行われた。ハン・ソヒは8月25日に開かれた4回目の公判に参加し、当時の状況について陳述した。そして突然、「被告人が処罰されないことを願う」との意思を明らかにした。彼女は「裁判を受ける4年間、疲れた。ヤン前代表が過ちを認め、謝罪することだけを望んだ。今はその気配が見えなくて残念だが、この戦いを終わらせたい」と涙を流した。
これに対してヤン・ヒョンソクの弁護人側は、ハン・ソヒの陳述の真正性に疑問を提起し、「もしヤン前代表がハン・ソヒに報復脅迫をしたとすれば、公益申告に含まれただろうが、含まれなかった。有名人を起訴する気持ちが先立ったと言える。ハン・ソヒはヤン・ヒョンソクとの出会いを通じてB.Iの麻薬陳述をせず、助けを借りてお金まで受け取ろうとした」とし、裁判所に無罪を要請した。
裁判所は有罪と判断したが、ヤン・ヒョンソク側が裁判中、無罪を主張していただけに上告の可能性もある。ただ、ヤン・ヒョンソクと法律代理人は、いずれもこれに対する取材陣の質問には答えなかった。
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