BTS・JUNG KOOKの“ゴールデンタイム”が始まった。
BTSの「黄金マンネ(末っ子)」と呼ばれるJUNG KOOKが、全曲英語で収録された初のソロアルバムでグローバルポップスターとしての存在感を示す。
BTSのメインボーカルを務めているJUNG KOOKは、揺るぎないライブの実力と優れたダンスの実力を持っている。愛称は「黄金マンネ」。リーダーのRMがつけた。2022年から続いているBTSのソロアルバムプロジェクトのなかでも、特に期待を集めるメンバーの一人でもあった。
11月3日に公開された初のソロアルバム『GOLDEN』は、“黄金マンネ”からグローバルポップスターへと上り詰めるまでのJUNG KOOKの成長史が込められた。彼はさらに拡張された自分の音楽を表現するために、多様なジャンルにわたる収録曲を選別するなど、アルバム制作の全過程に参加した。
アルバムにはタイトル曲『Standing Next to You』をはじめ、先に公開してグローバルヒットを記録したシングル『Seven』『3D』など計11曲が収録された。同アルバムには、イギリス歌手エド・シーラン、カナダシンガーソングライターのショーン・メンデス、エレクトロニックHIPHOPグループ「メジャー・レイザー(Major Lazer)」など有名アーティストが多数参加した。
タイトル曲『Standing Next to You』は、JUNG KOOKのグルービーなボーカルが目立つレトロファンク(Retro funk)ジャンルだ。「僕たちの愛は何よりも深いので、どんな逆境が訪れてもあなたと一緒にいる」というメッセージを伝えた。豊かな管楽器の演奏、爆発しそうなパーカッション、JUNG KOOKの力強い歌唱力が調和された。
ソロアルバムを発売するのは今回が初めてだが、JUNG KOOKはこれまで個人の音楽活動で驚くべき成績を残してきた。
サウンドクラウドを通じて『Still With You』『My You』などの自作曲を披露し、2022年には世界的なポップスターであるチャーリー・プースとコラボした『Left and Right』で、米ビルボード「HOT100」22位を記録した。また2022年カタールW杯の公式サウンドトラックである『Dreamers』で各種の記録を塗り替え、グローバルな音源パワーを証明した。
今回のソロアルバムで目立つ点は、11曲すべてが英語の歌という点だ。JUNG KOOKは『GOLDEN』をリリースし、所属事務所BIGHIT MUSICを通じて「海外の音楽市場を目標に準備したアルバムであるだけに、全体的にすべて英語曲を選択した。収録しながら発音が非常に難しかったが、曲が良くできてとても良かった」と話した。
今回のアルバムを通じて、JUNG KOOKがK-POPソロ歌手として米ビルボードでどんな新記録を作成するかに関心が集中している。すでに様々な記録の饗宴が繰り広げられている。
まず『GOLDEN』はK-POPのソロアルバム史上、Spotifyで最も多い初日ストリーミング再生回数を記録した。また、日本オリコンの「デイリーアルバムランキング」で販売量1位となり、イギリス、ドイツ、フランス、カナダ、日本など77の国や地域のiTunes「トップアルバム」チャートで1位を記録している。
韓国国内でもタイトル曲『Standing Next to You』をはじめ、『GOLDEN』の計10曲が公開直後の11月7日14時時点で、Melonリアルタイムチャート「トップ100」に入ったりもした。
『GOLDEN』は発売当日だけで200万枚以上の販売量となり、K-POPソロ歌手では一日の過去最高販売量を記録。発売から3時間で100万枚、5時間で200万枚を突破したという点で、JUNG KOOKの人気をうかがわせる。また発売当日の販売量だけで、従来のK-POPソロ歌手の初動(発売から1週間のアルバム販売量)1位の記録も更新した。
以前の初動1位の記録は、210万枚を叩き出したBTS・Vの『Layover』だ。BTSがBTSを抜いたわけだ。
またJUNG KOOKは、ヨーロッパ最大級の音楽授賞式「2023 MTVヨーロッパ・ミュージック・アワード(MTV EMA)」でも2冠に。『Seven』で「Best Song」部門を受賞しており、同部門で受賞した初のK-POPソロ歌手になった。また「Best K-Pop」部門も獲得している。
JUNG KOOKが海外音楽市場を意識して『GOLDEN』を準備し、全曲英語曲でアルバムを制作しただけに、米ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」と、メインアルバムチャート「ビルボード200」での好成績が期待される。
アルバム発売に先立って先行公開されたシングル『Seven』は、見事に「HOT100」で1位を達成しており、『3D』は同チャート5位を記録した経緯がある。今回のタイトル曲『Standing Next to You』が『Seven』に続き、「HOT100」のトップに輝けるかが注目される部分だ。
JUNG KOOKの『Seven』やBTSのグローバルヒット曲『Dynamite』『Butter』など、これまで「HOT100」1位を記録した曲はすべて英語曲であっただけに、国内外のARMY(BTSファン)を超えてグローバルリスナーを虜にするのに十分との見方が強い。
今回のアルバムで、K-POPソロ歌手として初めて米ビルボードのメインアルバムチャート「ビルボード200」で1位を記録するかにも関心が集まっている。同チャートで1位を達成した韓国のソロ歌手はまだいない。
とあるK-POP界の関係者は「JUNG KOOKは『Left and Right』から『Seven』までソロ曲がすでにグローバルにヒットし、『GOLDEN』で“ポップスター”として立場を強固にしている状況」とし、「『Standing Next to You』が現在の欧米圏で流行中のレトロファンクジャンルを前面に押し出し、グルービーなパフォーマンスを加えているため、トレンドをよく読んだという評価を得ている」と話した。
BTSの「黄金マンネ」から世界のポップスターへと飛躍したJUNG KOOKから目が離せない。
◇JUNG KOOK プロフィール
1997年9月1日生まれ。本名チョン・ジョングク。2011年に放送された韓国のオーディション番組『スーパースターK』(Mnet)シーズン3の予選で脱落。デビューは逃したものの、多数の大手芸能事務所からオファーを受けた(現在所属するBig Hitエンターテインメント・現HYBEもそのうちの1つ)。本人は、「事務所見学の際にRMのラップに感銘を受けて入社を決意した」と振り返っている。その後、2013年にBTSのメンバーとしてデビューし、世界的な人気を誇るトップスターとなった。
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