芸能人の家族が出演するモニタリング番組が増え、多くの芸能人が配偶者をはじめ両親、子供たちとともに番組に出演し、日常を共有している。
現在では子供とともにする育児の日常は、ありふれたコンテンツとして定着している。数多くのスターが子供たちと共にする姿を、ユーチューブやSNSを通じて不特定多数の大衆に公開し、時には共感を、時には羨ましさを感じさせている。
しかし、このような状況でも“2世”の顔を隠したまま、むしろ露出を憚るスターもいる。プライバシーなどの理由で、子供たちの身元が明らかになることを避けているのだ。
実際、芸能人ではない大衆でもSNS上に子供の個人情報を過度に展示する「シェアレンティング」に対し、批判的な意見を述べる世論も少なくない。子供の同意なしに両親の自己満足で子供たちの日常の些細な部分まで第3者に共有することは児童虐待に該当し、ひいては犯罪に巻き込まれる可能性もあるという理由からだ。
一部のスターが子供の顔公開をためらうのも同じ理由と見られる。芸能人の子供ならもっと多くの関心を受けるため、子供の日常に支障をきたさないよう、このような選択をしたのだ。
さらに、はっきりと「子供の顔は公開しない」と明らかにしたスターたちも目につく。
8月4日、コメディアンのキム・グラは自身が運営するYouTubeチャンネル「グラチョル」を通じて、末娘について紹介した。
この日、再婚した妻と娘のための服を購入しにアウトレットを訪れたキム・グラは「最近(動画の)再生回数が少ないから少しだけ見せる」と娘の映像を短く公開。映像にはキム・グラの娘が踊りながら遊んでいる姿が映された。
キム・グラは「他の子たちはじっとしているのにずっと踊っていた。可愛い」と言いながらも、製作陣に「子供の顔ではなく、体だけが出るようにしてほしい」と頼んだ。そうして、子供の顔は絵文字で隠されたまま映像に盛り込まれた。
かつて、長男のキム・ドンヒョンが幼い頃から多くの番組に一緒に出演していたキム・グラ。「私の方針だ。二人目は公開したいと全く思わない」と強調している。
“韓国で最も美しい女優”とされると歌手RAIN夫妻もやはり、何度もメディアを通じて娘の顔を公開しないと宣言した経緯がある。
RAINは2019年、映画『自転車王オム・ボクドン』公開当時のインタビューで「前までなら子供や家族について明るく話せたはずだが、最近は世の中がとても怖くなった。子供はとても可愛く、実は公開したいが、それが後々ナイフとなって戻ってきた。これではいけないと思い、今後も徹底的に家族と仕事はしっかり分けたい」と話した。
続けて「私は自分の家族が怪我することを望まない。作品を選んだり、そのような基準に影響を及ぼしたりはしないが、さらけ出してからは私の家族に対する話は慎重になった。私は母に対する罪悪感があった。家族に何かあれば理性的な判断がつかない。私は芸能人という職業だから大丈夫だが、家族に触れれば時々一線を越えることがある。理性的な判断ができないので線を引いた方が良いと思った」と伝えている。
ハン・ガインとヨン・ジョンフンの俳優夫婦も、子供の顔を公開することに対して慎重な立場を伝えた。
ハン・ガインは今年初め、ライブ放送を通じてファンとコミュニケーションをとっていたところ、「子供たちは誰に似ているの?」という質問に「長女は娘なので父親にもっと似ている。2番目は息子なので、私とよく似ている」と話した。
ただ、子供たちの顔を公開することについては、「携帯電話に子供たちの写真しかない。とても公開したいが、後でもし子供たちが社会人になって生活するとき、私のせいで邪魔になるのではないかと慎重になる」とし「とても可愛いから機会があればお見せしたい。映像を撮ったらとても可愛いものが多くて本当に投稿したいが、後になって私のせいで子供たちに被害が及ぶのではないかと思い投稿できない」と説明している。
タレントのチョン・ヒョンドンは、昨年放送された『オ・ウニョンの黄金相談所』(原題)を通じて双子の娘たちの顔を公開しない理由を明らかにした。
これまでチョン・ヒョンドンとハン・ユラ夫婦はSNSに掲載する娘たちの写真でも、顔を隠したり後ろ姿だけを掲載したり、直接的な露出を自制してきた。
チョン・ヒョンドンは「私は子供たちを露出しない。それは子供が選ぶべきだと思った」と説明し、「家族が幸せだということを、子供を利用して見せてはならないと思った」と自身の考えを明らかにした。
オ・ウニョン博士は「(写真を載せる)過程でとても多く悩まなければならないし、子供の権利と立場を十分に考慮しなければならない」とし「子供に何が役に立つのか毎瞬間、真剣に悩む必要がある。(子供たちが)大きくなったとき、利用されたと思うこともある。子供が幼くても、子供の感情と考えを聞いてあげることが必要だ」と強調した。
大物スターたちが出産するたびにビジュアルに注目が集まるが、このような理由でまだまだ多くのスターたちが“2世”の公開をすることが増えることはなさそうだ。
(記事提供=OSEN)
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