BTS(防弾少年団)の兵役に関して何かしらの動きがありそうだ。
4月1日、とある韓国メディアが次期大統領ユン・ソギョル当選者の大統領職引受委員会がBTSの軍服務免除法案を検討していると報じた。
それによると、引受委員会のアン・チョルス委員長が4月2日にBTSの所属事務所を直接訪問し、関連意見を集めてエンターテイメント産業の育成方案を議論するという。
アン・チョルス委員長は以前、「BTSは代替服務の資格が十分だ」と明かしたことがある。
関係者は「BTSの兵役問題に対するこの間の内部議論を土台にHYBEと話し合いを行う」とし、「BTSの世界的な成果を産業戦略の面から検討し、文化産業の現場の苦労を聞いて支援できる部分を行う方針」と伝えたそうだ。
BTSの兵役に関しては、これまで何度も繰り返し議論が行われてきた。
韓国国防部は2020年12月、軍徴集・召集を延期することができる対象に「大衆文化芸術分野優秀者」を追加する内容を含めた兵役法の一部改正を公布し、2021年6月に施行された。
それによって大衆文化芸術分野の“優秀者”は満30歳まで兵役を先送りできるようになり、2018年に花冠文化勲章」を受章したBTSメンバーは、入隊を満30歳まで延期できるようになった。
ただ以降もBTSメンバーは、入隊を先送りするだけではなく、“兵役免除”(代替服務)されるべきとの声が様々に出ている状況だ。
代替服務とは、特定の資格を持つ人に対して、軍服務の代わりに特定分野の社会活動に参与することで、国防の義務を果たせるようにすることを意味する。それを可能にする文化体育分野の兵役特例制度は、1973年に制定された。
体育分野はオリンピックのメダリストとアジア大会優勝者、芸術分野は国際芸術競演大会2位以上入賞者と国内芸術競演大会1位入賞者などが、代替服務の資格を獲得して芸術・体育要員に編入される。
芸術・体育要員に編入されれば、4週間の基礎軍事訓練や定められた奉仕活動に参加し、スポーツ活動や芸術活動を続けることができる。厳密には兵役が免除されるわけではないが、これを一般的に“兵役免除”と呼んでいるわけだ。
ただ、BTSをはじめとするK-POPアイドルは大衆文化芸術人であるため、この制度の対象外となっている。今回報じられたアン・チョルス委員長とHYBEの話し合いが実現すれば、その部分に何かしらの動きが生じると思われる。
なお現状のままである場合、1992年生まれの最年長メンバーであるJINは満30歳となる今年12月までに入隊しなければならないが、はたして。
■BTSメンバーの意見を置き去りにしたまま続く“兵役免除”論争…現在の争点は?
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