新型コロナのパンデミックで苦しんだK-POP界が長い冬を乗り越え、対面コンサートの再開を準備中だ。
最近、BTS(防弾少年団)が2年半ぶりに韓国オフラインコンサートを成功裏に終えた。そのコンサートは3月10日、12日、13日の3日間、ソウル蚕室(チャムシル)主競技場で行われた。
防疫ルールに従って公演1回当たりの観客数は1万5000人と制限され、BTSは3日間で計4万5000人の観客と会った。ただオンラインストリーミングと劇場での生中継なども行われたため、今回のBTSコンサートを観覧した総観客数は全世界で約246万5000人余りに上った。
アメリカの芸能メディア『バラエティ』によると、3月11日の公演を劇場ライブビューイングで視聴した観客数は140万人で、BTSは同日、世界のボックスオフィス収益だけで3260万ドル(約39億5000万円)を記録した。彼らは来る4月8~9日と15~16日、米ラスベガスのアレジアント・スタジアムでも対面コンサートを続けていく。
BTS以降、多くのアーティストが公演を続け、K-POP界にも春が訪れる展望だ。BTSの韓国オフラインコンサートでファンは、クラッパーと応援棒を利用して公演を楽しみながら「むしろ良い」「長く記憶に残る公演」などと好評を注いだ。
その後となる3月18日から20日までの3日間、歌手キム・ジュンスのオフラインコンサートが行われている。オンライン生中継で同時進行されたコンサートは、ファンからの良い反応を集めた。
その公演は新型コロナの関係で歓声や起立などが制限されたが、キム・ジュンスと観客はスケッチブックを通じて愉快なコミュニケーションを続けるなど、新型コロナ以前の公演にも劣らない熱気を感じさせた。観衆とアーティストたちは防疫ルールのなかで、自分たちだけの新しい公演文化を作っている。
現在、K-POPアーティストの国内外のコンサート日程が次々と予定されている。
来る4月には、オン・オフラインで進行されるTREASUREの初単独コンサート「TRACE」や「2022キム・ソンギュコンサート-LV」、東京で開催されるTWICEの「TWICE 4TH WORLD TOUR 'III’」、ソウルをはじめ日本やアメリカなどを回るStray Kidsなど、様々なコンサートが計画されている。
Red Velvetや歌手ソルジなど、アーティスト本人のコロナ感染で延期となった公演もあるが、アーティストの状態が回復すれば開催される見通しだ。
それだけでなく、大邱(テグ)のコンベンションセンター「EXCO」も文化イベントやコンサートなどを次々と開催し、活力を取り戻す計画だ。3月と4月に「Show Me The Money 10コンサート」「チャン・ユンジョンコンサート」「SingAgain2全国ツアーコンサート」が次々と開かれる予定となっている。
コンサートを通じて生み出される収益は、単に公演を求める観客のチケット収益だけでなく、付随的なものから間接的なものまで多岐にわたる。高麗大学のピョン・ジュヒョン経営大学教授チームによれば、2019年10月にソウルで開かれたBTSのコンサートの経済効果は1兆ウォン(約1000億円)に迫ったという。
2年以上も続いている新型コロナのパンデミックで、そういった経済効果も得られなかったコンサート業界は、どの分野よりも直接的に大きな打撃を受けてきた。今後は公演を制限する規定ではなく、防疫手則などのルールを遵守しながら豊かなコンサートが開催されていくはずだ。
今春にK-POP界の活気が完全回復となることを期待したい。
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