2021年の韓国主要映画祭で10冠に輝き、第16回大阪アジアン映画祭・特別注視部門に出品され日本でも話題となった『三姉妹』のポスタービジュアルと予告編、作家・角田光代氏からのコメントが到着した。
本作は、『オアシス』(2002年、イ・チャンドン監督)での演技が日本でも今なお語り継がれる女優ムン・ソリが、脚本に惚れ込み、主演を務めるとともに、「娘たちの世代が、暴力や嫌悪の時代を越えて、明るく堂々と笑いながら生きていける社会になるように」との祈りを込めて共同プロデューサーも買って出た作品だ。現代を生きる三姉妹の、烈しくもあたたかい超弩級の人間ドラマに仕上がっている。
第42回青龍(チョンヨン)映画賞など韓国の映画賞で主演女優賞、助演女優賞をはじめとした10冠に輝き、韓国映画界を席捲。ムン・ソリのほかには、ドラマ『愛の不時着』で北朝鮮の人民班長ナ・ウォルスク役を演じ、日本でも話題となったキム・ソニョンが、いつも謝ってばかりいる長女ヒスクを熱演。
そして、自暴自棄になり感情を爆発させる劇作家の三女ミオクには、長年トップモデルとして第一線で活躍し、『ベテラン』(2015)で映画デビューを果たしたチャン・ユンジュが抜擢されている。『ベテラン』以後いくつもの出演オファーを断り続けていたというチャン・ユンジュにとっては満を持しての映画2作目で、体当たりで役を演じている。
監督は、イ・チャンドン監督がその手腕を激賞する鬼才監督イ・スンウォンが務めた。長編デビュー作『コミュニケーションと嘘』(2015年)で第20回釜山(プサン)国際映画祭NETPAC賞に輝き、ロッテルダム国際映画祭、カルロヴィバリ国際映画祭などの世界各地の映画祭に招待され注目を集め、本作が長編三作目となる。
今回、作家の角田光代氏からコメントが到着した。
「三姉妹それぞれの理不尽な現在と、やがて明かされる過去、不幸のてんこ盛りと言えるのに、ところどころで笑ってしまう。なんていとしい人たち、なんてすごい映画!」と絶賛の言葉を寄せた。
またポスタービジュアルと予告編も併せて解禁されている。ポスタービジュアルは、三姉妹が物憂げな表情でこちらを見つめる写真に、それぞれ「完璧なふり。」「大丈夫なふり。」「酔ってないふり。」の言葉が当てられ、温かなピンク色の背景にキャッチコピー「忌々しいけど、愛してる。」がインパクトを与えるビジュアルとなった。
予告編は、それぞれに問題を抱える三姉妹の日々が、「幸薄い長女 ヒスク」「弱みは見せない次女 ミヨン」「ほぼアル中の問題児三女 ミオク」の順に、「烈しくて、痛くて、あたたかい。」の言葉とともに映されていく。
ヴィヴァルディの『四季』より『冬 第1楽章』が流れる後半には、次女ミヨンと三女ミオクが取っ組み合い、激しくもみ合うシーンがありながらも、海辺で三人が仲睦まじく座っている映像にタイトルが映し出される印象的な予告編となった。
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