実力派俳優キム・ガンウ、俳優生活20年を語る【インタビュー】

2021年08月14日 映画 #韓国映画

俳優人生20年目にして初のホラー映画に挑戦したキム・ガンウが全てを注ぎ込んだ。彼は映画『鬼門』(原題)を含めたホラー映画に始まり、20年来の演技一筋についてや、映画『明日の記憶』(原題)について、さらに女優キム・ソヘについて打ち明けた。

キム・ガンウが映画『鬼門』にすべてを注ぎ込んだ。2002年に映画『海岸線』(原題)でスクリーンデビューした以来、ホラー映画というジャンルを試みたことのない彼にとって、今回の『鬼門』は始めての挑戦となった。

『鬼門』は集団殺人事件が起きた閉鎖された修練院を背景に繰り広げられるストーリーで、キム・ガンウは心霊研究所所長のドジン役を演じる。

ドジンは4代に渡って巫女をしている家の息子で、修練院の恨みを晴らすために死んだ母の秘密を暴くためにそこを訪れた。ドジンは公募展の映像撮影のため、修練院に潜入したキム・ソヘ、イ・ジョンヒョン、ホン・ジンギと出会い、事件はさらに迷宮入りする。

映画『鬼門』は韓国で初めて企画段階から2D、ScreenX、4DXで制作され、映画館を訪れる観客に五感を満足させる豊かな体験型恐怖を与える予定だ。

初めてホラー映画に挑戦したキム・ガンウは「閉鎖された空間で繰り広げられるホラーということにひかれた。1つの空間で人々の心理をひきつけること、主人公とともにその空間の中にいるような点が魅力的だった」と合流した理由を明らかにした。

「ある場面ではもっとうまくやれたらよかったと惜しい気持ちもある。私も見てからすごく怖かった。肩を激しく動かそうとしたので体が大変だった。閉鎖空間の中に足を踏み入れた瞬間、観客の皆さんが私と一緒だと思った。そうした点でプレッシャーがあって、期待と心配が半々だ」

  (写真提供=CGV)キム・ガンウ

ホラー映画初挑戦のキム・ガンウ

「ホラー映画を楽しんだか」という質問にキム・ガンウは「楽しんではいないが、『鬼門』の撮影をしてから関心がかなり出てきた。今はなぜマニアがいるのか分かるようになった」と付け加えた。

『鬼門』は臨場感を極大化するために実際に抱川(ポチョン)にある廃建物で撮影した。

「電気や水道、基本的なものが途切れた状態の古い建物で、その空間に入ることから怖かった。美術チームが夜に変な音を聞いたそうだし、壊れた掛け時計から音がしたとも……。空間が与える恐怖感が大きかった」

また、本当に寒かったとし、「車を始動させず、コーヒーカーが来たが、凍っていて飲めなかった。下着を何枚も着込んだ記憶がある」と振り返った。

今年1年だけで映画『新年前夜』(原題)、『明日の記憶』(原題)、『鬼門』(原題)の3作品が相次いで公開されるキム・ガンウは、いま映画界で誰よりも熱心な活動をしている俳優になった。

「厳しい時期だが予想外に3作品も続けて公開された。『明日の記憶』も2019年に撮影されたが、新型コロナウイルスによって他の映画も封切りが滞っている。自分では解決できない部分なので、黙々と良い作品を作っていくのが自分の役割だと思う」

映画『明日の記憶』では、公開前に思いがけず一緒に呼吸を合わせたソ・イェジが「キム・ジョンヒョン束縛説」に巻き込まれ、ひどい目にあった。

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「そうですね…。作品以外の反応は気にしていない。気を使ったからといって、その間のことが改善されるとは限らない。『明日の記憶』がおもしろいという話は聞いた。すべての状況に比べ良い結果だと思う」

『鬼門』はシム・ドックン監督の初映画作品である。キム・ガンウは「最近新人監督と作品をした」とし「初めてシム・ドックン監督と話した時は弱くて小心だと思ったが、現場ではものすごい能力と覇気を見せてくれた。多くの部分で意志を持つようになるほど、監督の能力と魅力に陥った」と話す。

自身の評価は

キム・ガンウは『鬼門』で新しい姿を見せたガールズグループI.O.I(アイオーアイ)のキム・ソヘと息を合わせた。

「ソヘは(作品にどう臨むか)ずいぶん心配していた。自然な日常演技でホラー映画というジャンルで極限に追い込まれた状況をどう表現すればいいのか心配した。一緒に呼吸を合わせながら、ソヘが俳優として大きな可能性と素質があると感じた。弱音を吐くかもしれない状況でも、私がもっと大げさに言った」

デビュー20周年を迎えたことについては、「時間はあっという間に過ぎる。20年も経ったのに、私は初めてデビューした時も、今も似たような考えを持っている。『明日はない』という気持ちで演技する」とこれまでロングランできる秘訣を語ったキム・ガンウ。

「足りないが、最善を尽くそうと思う。これからも怠けずに一瞬に最善を尽くすように言ってあげたい。それが自分が生きる道のようだ」

そして自分の演技点数については「マイナスの点数だ」と謙遜した。

「一方で20年間、他のことに目を向けずに一生懸命演技ばかりしてきたことについては肩をたたいてあげたい。約20点くらいにしよう。私は自分自身に冷淡だが、ちょっとしょっぱい」

キム・ガンウは「『鬼門』を取り終えて一週間は何もできずに寝てばかりいた」とし「肉体的、精神的にすべてを注ぎ込んだ。映画館で観てこそ、本当の映画の魅力を感じてほしい」と力を込めた。

映画「鬼門」は8月18日に韓国の映画館で公開される。『鬼門』は、1990年に集団殺人事件が発生した後に閉鎖された修道院に、心霊研究所の所長と好奇心旺盛な大学生たちが訪れることから始まるストーリーだ。

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