いまや「K-POPを代表するガールズグループ」として知られるTWICE。
日本で発売された全作品が日本レコード協会からプラチナ認定を獲得するほど、K-POPファンから絶大な支持を得ている。
もちろん、日本と同様に韓国での人気も高く、それはアルバムの売上からも一目瞭然だ。
今年6月に韓国でリリースされた9枚目のミニアルバム『MORE & MORE』は約56万9000枚の売上(韓国Gaonチャート基準)を記録し、K-POPガールズグループ史上最高記録を打ち立てた。
それだけではない。Gaonチャートにおける歴代ガールズグループの売上ランキングTOP10の中には、TWICEのアルバムが6枚もランクインされている(2020年9月時点)。
前出の『MORE & MORE』(1位)をはじめ、『TWICEcoaster : LANE 1』(4位)、『Feel Special』(6位)、『FANCY YOU』(7位)、『What is Love?』(8位)、『twicetagram』(10位)といった具合だ。
2、3位はIZ*ONEの『Oneiric Diary』と『BLOOM*IZ』、9位はBLACKPINKの『KILL THIS LOVE』。ここで注目したいのは残りの5位だ。なんと、2011年に発売された少女時代の『The Boys』が占めている。毎日のように新しい記録が更新されるK-POP界において、事実上の活動休止状態である少女時代が約9年間もTOP10入りし続けているのは興味深い。
日本におけるK-POPブームの火付け役だった少女時代は、K-POP業界において「第2世代ガールズグループ」の代表格とも言える。
「第3世代ガールズグループ」のTWICEとはいくつかの共通点があり、大手事務所に所属する9人組(少女時代はのちに1人が脱退)、キレキレのダンス、日本進出などから、両グループを比較するメディアもたびたび見受けられた。
それぞれ活動した時期が異なるため、表面上の数字だけで比較するのはナンセンスではあるが、たとえば、両グループが業界で頂点を制した「5年目」(TWICE=2019年、少女時代=2011年)の活動記録を用いると以下のようになる。
TWICEが2019年9月に発表した8thミニアルバム『Feel Special』の累計売上枚数は45万6561枚、少女時代の3rdアルバム『The Boys』(2011年)は46万6945枚と、1万384枚という僅差である。
少女時代のこの記録は、実は同年に発売されたリパッケージアルバム『MR.TAXI』バージョンを合わせたものだが、それでも『The Boys』で打ち立てたガールズグループ史上唯一のGaonチャート「年間売上1位」という記録はいまだに破られていない。
日本ではどうだったか。
TWICEは2019年、日本で『#TWICE2』(2ndベストアルバム)、『HAPPY HAPPY』(4thシングル)、『Breakthrough』(5thシングル)、『&TWICE』(2ndアルバム)の4作をリリース。
中中でも『#TWICE2』はオリコン週間ランキング1位、年間ランキング6位を記録、『HAPPY HAPPY』がオリコン週間ランキング2位、年間ランキング17位になり、その人気を見せつけた。
2011年6月に発売された少女時代の日本1stアルバム『GIRLS’ GENERATION』は、初動23万2000枚を記録。
BoAの『LISTEN TO MY HEART』(約23万1000万枚)が記録した海外アーティストの1stアルバム最高売上記録を9年3カ月ぶりに更新した。オリコンランキングでは週間1位、年間5位となり、日本レコード協会のプラチナ認定も受けている。
また、少女時代は2011年に初のアリーナツアーを開催。3月の東北地方大震災によってスケジュールが延期されたものの、チケット購入応募者が殺到し、全国6都市・全14公演の全国ツアーに拡大させて約15万人を動員している。
一方、TWICEは約22万人を動員した初のドームツアー「TWICE DOME TOUR 2019 “#Dreamday”」を開催。このツアーによって「ドームツアーを開催した初のK-POPガールズグループ」および「デビューから最速で東京ドーム公演を実現した初の海外アーティスト」という記録を打ち立てた。
似たようで異なる魅力でK-POPガールズグループのお手本となったTWICEと少女時代。彼女たちが達成した記録の数々は、今後も語り継がれることだろう。
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