所在地不明で指名手配されたと伝えられた、“チャン・ジャヨン事件”の情報提供者ユン・ジオが立場を表明した。
ユン・ジオは9月17日、自身のSNSを通じて、自分の生活が公開されたことに対する立場を明らかにした。彼女は「10年間で16回、国家の証言してほしいという要求を拒否したことはなく、(事件を)公論化した」とし、彼女を“証人気取り”と表現した韓国メディアの報道に不快な感情を表した。
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またユン・ジオは、インターポールの“国際指名手配”と関連した一部の報道についても指摘。彼女は「そもそも国際指名手配に該当もしないのに、韓国で国際指名手配を申請し、パスポートが無効化されたことも警察ではなく、メディアを見て知った。私はカナダでこれらのことを逆にすべて報告し、保護を受けている」と説明した。
特に所在地が不明という内容についても批判した。
先立って9月16日、韓国国会の法制司法委員会に所属するチョ・スジン議員が法務部から受け取った資料によると、ソウル中央地検は5月11日にユン・ジオが出国したことを理由に、事件を起訴中止処分とした。
法務部は「ユン・ジオは外国に出国し、所在が不明となり、逮捕令状の発付を受けて指名手配された状態」とし、「インターポールの指名手配など関連手続きを行ったし、カナダなどの刑事司法共助システムを活用して身柄確保の手順を進行中」と明らかにした。
しかしユン・ジオは、「所在地が把握できない?自宅の住所を知っているではないか。自宅で生活している。先日、セキュリティ上の問題が生じ、カナダ警察が安全を直接チェックした」とし、「偽りの扇動はもうやめなさい」と主張した。
最後に彼女は、「あなた方の魔女狩りで失われた日常を取り戻し、平凡な日々を生きている」とし、「これ以上、私とオンニ(姉、ここでは故チャン・ジャヨンを指す)を持ち出して単純な話題性を作らないでくれ」と訴えた。
ユン・ジオは“チャン・ジャヨン事件”の唯一の証言者として書籍まで発表したが、その後、詐欺疑惑などが巻き起こるとカナダに出国した。ユン・ジオは「悔しい」という立場だ。
また“チャン・ジャヨン事件”とは、女優チャン・ジャヨンが2009年3月、起業家や大手新聞社関係者、芸能事務所関係者らに性的暴行を受けたと暴露してこの世を去った事件のこと。
当時、韓国芸能界を揺るがす特大スキャンダルとなったが、調査もまともにされず、真相が明らかになることはなかった。
2019年5月20日、韓国法務部傘下の検察過去事委員会は、彼女を苦しめた人物の名前が書かれたとされる、いわゆる“チャン・ジャヨンリスト”の存在について、真相究明は不可能であり、性犯罪疑惑の再捜査が難しいという最終審議結果を発表したことがある。
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