日本でも最近、大きな問題となっているリベンジポルノ。
リベンジポルノとは、元恋人や離婚した元配偶者が怨恨や金銭獲得を目的に、ヌードや性行為といった画像や動画をインターネット上などに流出させる、極めて悪質な嫌がらせのこと。
今年は元KARAのク・ハラが“リベンジポルノ”騒動に巻き込まれて関心を集めた。
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ただ、実は韓国芸能界では、これまでもリベンジポルノが問題になってきた。
1998年には1本のビデオテープが韓国社会を揺るがす大問題になったことがある。別名、“O嬢事件”がそれだ。
1989年ミス・コリア出身で、テレビのドラマやバラエティ番組でよく見かける人気女性タレントだったオ・ヒョンギョンと、その恋人との性行為を盗撮したビデオテープが出回った。
流出元はいまだ明らかにされていないが、一部では彼女の元マネージャーだったとされている。
2000年にはP嬢の盗撮ビデオが出回ったこともあった。
P嬢とは“ダンスミュージック・クイーン”、“バラードの女王”として人気絶頂だったペク・ジヨンのことだ。
彼女のビデオテープは、アダルトショップで1本1万ウォン(約1000円)から8万ウォン(約8000円)で売り買いされ、90分ノーカット版高画質なものになると、1本32万ウォン(約3万2000円)という値段で飛ぶように売れた。
アメリカにサーバーを持つアダルトサイトでは19.99ドルで普及版かダウンロードでき、日本の有料サイト“お宝動画クラブ”でも紹介された。
当時をよく知る韓国スポーツ紙芸能部の記者によると、「ペク・ジヨンのビデオの犯人は、彼女を発掘して芸能界デビューさせた元歌手でマネージャー。
2人は恋愛関係だった時期もあったが、彼女が売れ出して2人の間で何かと軋轢が発生。マネージャーはビデオをネタにペク・ジヨンをゆすった」可能性が高いそうだ。
当時は“P嬢ビデオ”と名付けられたこの流出のせいで、ペク・ジヨンは数年間、テレビ出演などを控えねばならなかった。
2009年にトーク番組に出演した彼女は、当時の心境を次のように明かしている。
「ショック状態だったし、死にたいくらい辛かった」と。
人気女優がリベンジポルノの犠牲になったこともある。2001年に起きた“L嬢ビデオ騒動”がそれだ。
L嬢とはイ・テラン。恋人だったマネージャーから「俺を裏切ると性行為の場面が含まれたビデオテープを公開する」と脅されたのだ。
現金6500万ウォン(約650万円)を脅し取られ、その脅迫に耐えかねたイ・テランは記者会見を開き、元恋人のマネージャーを訴えた。
その結果、マネージャーは恐喝・脅迫容疑で懲役6カ月を言い渡され、ビデオテープが存在しないことが判明したが、後日このマネージャーが新人タレントに性行為を強要して隠し撮りしていたビデオが存在していたことが明るみになり、さらなる波紋を呼んだ。
このように、20世紀の世紀末から2000年代にかけで、韓国で次々と流出した人気芸能人たちの“隠し撮り”。
当時はまだ“リベンジポルノ”という言葉が定着していなかったが、まさにそれは悪質すぎる“リベンジポルノ”だった。
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