飲酒運転および当て逃げの罪で服役中の歌手キム・ホジュンをめぐり、混乱が広がっている。
キム・ホジュンは昨年5月、ソウル・江南区の狎鴎亭(アックジョン)で飲酒状態のまま運転し、タクシーと接触事故を起こした後、その場から逃走した疑いで拘束・起訴された。さらに、マネージャーに身代わり出頭を指示していた事実も明らかになり、強い社会的批判を浴びた。
裁判所は「相当量の飲酒状態で運転したとみられる」と判断し、懲役2年6カ月を言い渡した。キム・ホジュンが控訴を断念したため刑は確定しており、出所は2026年11月の予定となっている。
こうした中、服役中のキム・ホジュンについて最近、「刑務所合唱団の一員としてステージに立った」とする報道が出回った。しかし、所属事務所がこれを全面否定したことで、事実と異なる情報が拡散するフェイクニュース論争へと発展した。
そのような状況で再び脚光を浴びているのが、昨年10月に公開されたキム・ホジュンの獄中書簡だ。2024年10月3日、政党・松の木党のソン・ヨンギル代表は自身のSNSを通じて、キム・ホジュンが送った直筆の手紙3枚を公開。当時、ソン代表は「ソウル拘置所で同じ棟にいた縁がある」とした上で、「驪州(ヨジュ)のソマン刑務所に移送されたキム・ホジュンと面会した。表情が穏やかに見えた」と伝えていた。
キム・ホジュンは手紙の中で、深い後悔と苦悩の日々を率直につづっていた。「すべては僕の過ちです。同じ過ちを繰り返さない人間になります」「拘束された身ではありますが、1日も欠かさず反省しながら自分の時間を積み重ねていきます」「記憶から消し去りたい気持ちもあるが、1日1日生きていることに感謝しながら耐えている」「分かち合いながら生きることこそが、自分が存在する理由だと気づいた時間だ」と、真摯な悔恨の思いをにじませていた。
その後、思いがけない形でキム・ホジュンの名前が再び報じられることとなった。12月11日、一部メディアが、キム・ホジュンがソウル・世宗文化会館で開かれた「第42回 セジン音楽会」に、ソマン刑務所の合唱団員として参加したと報じたのだ。
しかし所属事務所は即座に反論。「キム・ホジュンが公演会場に行った事実自体がない。合唱団員でもない」と明言し、報道内容を全面的に否定した。事実と異なる情報が拡散されたことで、フェイクニュース論争へと拡大したわけだ。
鉄格子の中で書き記された反省の言葉が、現在の混乱と数々の論争、そして虚偽情報が入り混じる状況の中で、改めて話題となっている。
(記事提供=OSEN)
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