韓国の人気ユーチューバー・大図書館さん(本名ナ・ドンヒョン、享年46)の突然の訃報に追悼の声が広がる一方、一部のYouTube動画が物議を醸している。
9月6日、保守系チャンネル「カロセロ研究所」は「大図書館死去ミステリー(イ・ジェミョン、ユムデン)」という動画を公開し、故人の死を政治的陰謀論と結びつけて批判を浴びた。
代表のキム・セウィ氏は動画内で「大図書館と(元妻でユーチューバーの)ユムデンは李在明(イ・ジェミョン)大統領と近しい関係にあった」「不思議なことに李大統領の周辺には亡くなる人が多い」と根拠のない主張を展開。サムネイルには「衝撃恐怖」の文字とともに、故人の写真の横に李大統領とユムデンの顔を並べて強い印象を与えた。
さらに「死因が持病とは限らない」とし、死の2日前まで配信やイベントに参加していたことや高収入を得ていた点を挙げ、「病院で治療を受けられなかったのは納得できない」とも言及。「知人が(大図書館さんの)不在を理由に警察へ通報したのも不自然だ」と死亡経緯に疑いを投げかけた。
しかしコメント欄には「なぜ故人を結びつけるのか」「再生数稼ぎに利用するな」「死を前にしても節度を守れ」と批判が相次いだ。
また過去に大図書館さんと配信中にトラブルを起こしたユーチューバー、ヨン・ホス(本名パク・チャヌ)は、死去が伝えられた同日SNSに「離婚ウエーン、大図書館おじさんご冥福を」と嘲笑混じりの投稿を残した。さらに「生意気だった」「フィソン(過去に違法薬物を使用。今年3月に亡くなった歌手)のように逝った」と侮辱的な発言を重ねたほか、「血の涙を流させる」と脅迫めいた言葉まで加えるなど、看過できない態度を見せた。
そのほかにもYouTubeショートやSNS上では刺激的な文言を掲げた“釣りコンテンツ”が拡散。故人の死をコンテンツ化し、再生数稼ぎに利用するユーチューバーたちの姿勢に、ネットユーザーからは「さすがにやりすぎだ」と非難の声が上がっている。
なお大図書館さんは6日午前、ソウルの自宅で亡くなった状態で発見された。警察は現場に“メッセージ”が遺されていなかった点、外部からの侵入や犯罪の痕跡もなかったことから、正確な死因を明らかにするため解剖を進める方針だ。
葬儀場は建国大学病院の斎場に設けられ、喪主は妹と元妻ユムデンが務める。ユムデンとは2015年に結婚し、2023年に離婚していた。
(記事提供=OSEN)
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