日本の石破茂首相と会談し約810億円の支援を確約したマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が、韓国ではバラエティ番組『ユ・クイズ ON THE BLOCK』に出演する。
制作陣も感激したキャスティングが実現したが、なぜか『ユ・クイズ』公式SNSには根拠のない悪質コメントがあふれている。
先立って8月18日、『ユ・クイズ』の公式アカウントには「AIじゃない、ホログラムじゃない、ビデオメッセージじゃない」とし、「本当に!ビル・ゲイツがユ・クイズに来ます!!」という投稿が掲載された。
続く8月20日にも制作陣は「生きていればこんな日も来るんですね。この方と一緒にできる日が」と感激を伝えた。
公開された写真で、ビル・ゲイツ氏は明るく笑っている。その両脇に座った番組MCのユ・ジェソクとチョ・セホも満面の笑みを浮かべていた。
ビル・ゲイツ氏は2022年以来、3年ぶりに訪韓を確定させ、李在明(イ・ジェミョン)大統領をはじめ、ユ・ジェソクやチョ・セホとも会うなど幅広い活動を見せている。
ところが、この投稿には悪質コメントが殺到している。
「ユ・ジェソク、よく笑えるね」「家族と一緒にワクチンを打つ番組でも放送すれば、『ユ・クイズ』とユ・ジェソクさんのファンも自発的にたくさん打つだろうから放送すればいいのでは?」「ワクチンを売りに来たの?」「『ユ・クイズ』とユ・ジェソクのスタンスがよくわかる」「韓国国民はカモなの?」など、突如としてワクチンに言及したり、ユ・ジェソクを非難したりする声が相次ぎ、奇妙さを醸している。
これは一部の保守勢力によるコメントとみられる。
2022年4月、『ユ・クイズ』制作陣は「人生のテーマは、ある日突然覆されるものだ」とし、第20代大統領に当選した尹錫悦(ユン・ソンニョル)当選人を紹介した。
番組では「数え切れないほど繰り返された平凡な日々の中で、予期せぬ日の奇襲」として、雷鳴の効果映像を挿入した。
オープニング前、ユ・ジェソクは硬い表情でカメラの前に立った。普段とは違うざわめきと落ち着かない雰囲気が収録会場を包んでいたからだ。彼は「雰囲気が普段とは違う。とても厳しい。これまで『ユ・クイズ』で一度もなかった雰囲気だ。私たちも突然で戸惑っています」とぎこちなく笑った。
「こんなふうにトークを進めていいのか」と慎重に切り出したが、尹錫悦当選人とは出演のきっかけから一日のスケジュール、当選後の変化、司法試験に9回挑戦した話、検事としての生活などを語り、さらに夜食を食べるか、チョコミントの好き嫌いなどの軽い話題も交わした。
ユ・ジェソクはこれまで政治色を見せず、自らの立場を守ってきた。そのため尹錫悦当選人の『ユ・クイズ』出演をファンが一層懸念した。「『ユ・クイズ』に政治家がなぜ出るの? 言論統制なの?」「ユ・ジェソクは政治的中立を守る人だと思っていたのに」といった声が視聴者掲示板にあふれた。
結局この放送は、誰にとっても傷として残った。当時、尹錫悦当選人の出演分量が20分だったことに対して支持者からも不満が出たほか、「撮影現場で出演者を知ったのだから、彼には選択の余地がなかったのだろう」と困惑したユ・ジェソクをかばったコラムニストの文章も話題を呼んだ。
そんな『ユ・クイズ』が、ビル・ゲイツ氏の出演によって、再び政治色に巻き込まれている。当時、尹錫悦当選人と向き合ったときとはまったく違う表情だというユ・ジェソクへの露骨な批判まで出ており、突発的な論争に困惑が広がっている。
なお、「世界一の富豪」の座を長らく守ったビル・ゲイツ氏は、現在もトップ10に入っている。彼は2045年までに個人財産の99%と「ゲイツ財団」の寄付金を合わせ、約2000億ドル(約29兆円)を社会に還元すると宣言し、話題を集めたことがある。
(記事提供=OSEN)
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