274kgの男性は15週で50kg減 世界が注目の“痩せ薬”ウゴービの明と暗、韓国の使用者に迫る

2025年06月28日 番組

“奇跡の肥満治療薬”として注目されている「ウゴービ」の実態が明らかになる。

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6月28日に韓国で放送されるSBSの報道番組『ニューストーリー』では、実際の使用者の体験を通じて、ウゴービの利点と課題を取り上げ、肥満治療薬の現実を掘り下げる。

命の危険を感じて使用を決断

肥満治療薬「ウゴービ(Wegoby)」は、世界中で大きな反響を呼んでいる。この薬によって、デンマークの製薬会社ノボ・ノルディスクは欧州で時価総額1位に躍り出た。イーロン・マスクをはじめ、韓国のインフルエンサーであるパニボトルやプンジャなどがSNSで使用体験を投稿したこともあり、関心はますます高まった。多くの人が気軽に処方を受け、その体験をコンテンツとして発信するなど、発売から約7カ月が経った現在もウゴービ人気は続いている。

体重274kgの超高度肥満だったチョン・ヒョンベさん(32)は、ウゴービ接種の前後で人生が大きく変わったという。体重がピークだった頃、彼は自宅でトイレに行くだけでも息が切れ、歩けば足に負担がかかり、静脈が破裂することもあった。日常生活の中で何度か意識を失ったこともある彼は、命を守るためウゴービの使用を決意した。食事制限や運動はせず、ウゴービだけに頼ったダイエットだったが、15週間でおよそ50kgの減量に成功した。

男性
(写真=SBS)

しかし、すべての人がこうした効果を得られるわけではない。

副作用と危険は使用法

チャン・ホンソクさん(28)は、副作用として胸やけや胃腸障害を経験し、脱毛症状も使用前の2~3倍に悪化したという。彼は、「強い覚悟で減量を目指す人だけに勧めたい。副作用が心配な人にはおすすめできない」と語る。

また、ウゴービを大量に処方してもらい、分けて使用するケースも増えており、誤用・乱用への懸念が広がっている。

取材班が出会った正常体重の20代女性は、“ウゴービの聖地”と呼ばれるソウル・鍾路のある病院で、初診にもかかわらず最大用量を処方されたという。ウゴービは容量にかかわらず価格が同じため、大容量を処方して少しずつ使うことでコストを抑えられる。こうして余った分を知人と分け合うケースもあった。

これに対し専門家は、「ウゴービを分けて使う行為には感染リスクがあるだけでなく、個人が勝手に用量を調整すると深刻な副作用を招くおそれがある」と警告している。

ウゴービ人気の高まりとともに、肥満治療薬市場は拡大を続け、各社の競争も激化している。2022年に240億ドル(約3兆5000億円)規模だった市場は、2040年には2800億ドル(約40兆円)に達するとの予測もある。すでにウゴービよりも効果が高く、副作用が少ないとされる新たな薬も登場しているが、専門家は「肥満治療薬の効果は一時的なものであり、本当に根本的なダイエット手段となり得るかを慎重に見極める必要がある」と指摘している。

SBS『ニューストーリー』は6月28日午前8時から放送される。

(記事提供=OSEN)

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