「ボーカリストとして、いつ・どこで歌っても完璧であるべきだと思う。ボーカルレッスンは当然のこと。時間さえあれば歌い続けてきた」
昨年、初のソロアルバムリリースを控え、本紙『スポーツソウル』のインタビューに応じたドヨン(NCT)。彼の音楽へのひたむきな姿勢は、多くのファンを魅了してきた。10年間にわたる努力と情熱が、現在の彼を作り上げたと言っても過言ではない。
現在、NCTの中で最も目覚ましい活躍を見せているメンバーを挙げるなら、間違いなくドヨンだろう。
昨年4月にリリースした初のソロアルバム『YOUTH』(原題:青春の泡沫)では、バンドサウンドを基盤としたバラード10曲を披露し、グループ活動とは異なる独自の音楽性を存分に発揮。デビュー8年目にして初のソロ活動だったが、アーティストとしての新たなスタートを告げるものとなった。さらに、アジア9都市・15公演にわたるソロツアーを成功させ、ドラマOST(劇中歌)やコラボレーション活動も精力的に展開。そのボーカル力と表現力の高さを改めて証明した。
また、ミュージカル界でも、その才能を開花させている。現在出演中のミュージカル『笑う男』では主役グウィンプレンを熱演。純粋な心を持つ“口裂け青年”の成長を描いたもので、すでにミュージカル界で高い評価を得ているパク・ウンテ、イ・ソクフン、キュヒョン(SUPER JUNIOR)らと並んでキャスティングされた。
2020年にウェブドラマ『深夜カフェ』シーズン3で演技に初挑戦し、2021年にはミュージカル『マリー・アントワネット』で舞台デビューを果たしたドヨン。長年にわたるトレーニングと経験を積み重ね、ついに『笑う男』でその真価を発揮。彼の参加によって、グローバルファンが劇場に詰めかける現象も起きている。
そして、NCT 127のメインボーカルとしての重責も担う。2016年にNCTとしてデビューして以来、NCT U、NCT 127、NCT DOJAEJUNGといった、様々なユニット活動で活躍してきた。
昨年は、NCT 127の4度目の単独コンサートツアーがソウル・高尺(コチョク)スカイドームで開幕。グループのメインボーカルだったテイルがチームを脱退し、ボーカルラインの要となるドヨンの負担は大きかったはず。しかし、彼は圧巻のライブパフォーマンスでその穴を見事に埋め、ファンを魅了した。
また、MBCの人気バラエティ番組『私は一人で暮らす』に出演し、飾らないユーモアと、周囲の人々やスタッフを気遣う温かい性格が話題に。これが大衆からのさらなる好感度アップに繋がった。
ただし、1996年生まれのドヨンは今年、入隊を控えている。これにより、一時的な活動休止は避けられない状況だ。
ファンとの交流プラットフォーム「Weverse Live」では、「軍隊に行く前に、みんなが期待していることを全部やってから行くよ」と語り、ファンを安心させた。
音楽、ミュージカル、バラエティと多方面で活躍し、NCTの中でも圧倒的な存在感を放ったドヨン。入隊による一時的な活動休止はあるものの、彼の帰還後のさらなる進化に、ファンの期待は高まるばかりだ。
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