元SMAP中居正広氏のスキャンダルが波及し、フジテレビにも影響を及ぼした問題が、韓国でも大きく報じられている。
1月27日にフジテレビ本社で行われた会見により、韓国メディア各社も報道を展開。通信社『聯合ニュース』は「日フジテレビ社長・会長、“有名芸能人性上納”疑惑で結局辞任」と報じ、『朝鮮日報』や『KBSニュース』など他の主要メディアもこの問題を詳細に伝えている。
記事では「フジテレビ社長と会長が辞任した理由」「芸能界とメディア業界における権力構造」「広告への影響」などが焦点となっている。特に、『朝鮮日報』は中居氏について「木村拓哉やチョナンカン(草彅剛)で知られる日本のアイドルグループSMAPの中心人物であり、国民的MCとして君臨した存在」と紹介。週刊誌報道がきっかけで始まった降板ドミノや、収入への影響まで掘り下げている。
一方、フジテレビの問題が日本国内外で注目されるなか、韓国テレビ局に見逃せない疑惑が浮上したことをご存知だろうか。発端となったのは、昨年9月に亡くなったMBCで気象キャスターを担当していたオ・ヨアンナさんのスマートフォンから発見されたメッセージ”。そこには、局内の先輩2人からのいじめを受けていたことや、MBCがこれを黙認していたとされる衝撃的な事実が含まれていた。
ネット上では、いじめ加害者とされるキャスターの個人情報が拡散され、SNSアカウントには多数の批判コメントが殺到している。
メッセージが報じられた翌日の28日、MBCは声明を発表。「故人から担当部署や同僚への訴えは確認されていない」とした上で、「遺族が新たに発見したというメッセージを基に、事実確認の要請があれば迅速に対応する準備がある」と説明した。また「公共放送として、常に信頼に応える道を進むよう努力を続ける」とも強調している。
今回の一連の問題は、日韓のメディア業界に根付く権力構造や、内部の不透明性を浮き彫りにしている。どちらも信頼回復に向けた改革が求められるなか、今後どのように展開していくのか注視したい。
(文=スポーツソウル日本版編集部K)
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