韓国の公共放送KBSが、NewJeansの緊急生配信と関連して「ミン・ヒジン氏が止めた」と報じた記事を突如削除して物議を醸すなか、新たな立場を示した。
11月27日、KBSの視聴者請願掲示板では、「以前のミン・ヒジンのインタビュー記事削除に対するKBSの回答が」という題名の請願文に対するKBS側の回答が公開された。
事の発端は、去る9月11日にNewJeansメンバーがユーチューブ上で実施した緊急生配信だ。当時の配信では、メンバーたちがミン・ヒジン氏をADORの代表取締役職に復帰させることをHYBEに要求した。
すると、配信から2日後の9月13日、KBSは「ミン・ヒジン側“NewJeansの立場発表を止めた”…HYBE“ミンに遺憾”」という見出しの記事を公開。しかし、直後に同記事を削除したことが明らかになり、物議を醸した。
その後、9月末に請願掲示板で「すでに報道された記事を削除する場合は説明がなければならないにもかかわらず、何の説明もなく記事を削除した。ミン・ヒジンが社内取締役であるにもかかわらず、会社の損害となり得る行動を認知し、報告しない義務違反を暗示する内容が含まれていることが一部コミュニティで指摘されたことで起きたことだ。記事をなぜ削除したのか、適切な回答と相応する措置を執ることを要請する」と、一度目の請願が伝えられた。
これに対し、KBSは「ミン・ヒジンではなくミン・ヒジン側の関係者にインタビューし、事実と異なる表現をしたメディアに訂正報道を要求し、当該のメディアはKBSの訂正報道要求を受け入れ、記事を修正した」「KBSはユーチューブで当該の映像が公開された後、ミン・ヒジン側のまた別の関係者と、先に報道された内容と異なる内容を取材することになり、取材陣間の議論の末、相反する内容を考慮して既存の記事を削除することにした。関係者の間でも、立場がお互いに変わる状況である点を勘案し、KBS報道本部ガイドラインにより削除措置をすることとなった」などと回答した。
ただ、この回答を受けて再び請願文が寄せられた。請願人は「ミン前代表を非難したり、疑ったりするためではなく、KBSが透明かつ正確に国民に知る権利を提供したのかに対する疑問なので、正確な回答をお願いする」とし、以下の4つを投げかけた。
「(KBS報道本部の)ガイドラインがどのようなものかを明らかにしてほしい」
「記事の削除に誰が関与したのかの疑惑について明らかにする必要がある」
「削除した記事内で、ミン前代表側の関係者の取材をした取材陣と、関係者が誰なのかを教えてほしい」
「対処に下手な部分があったとすれば、そしてガイドラインに従って適法に運営されなかった点だとすれば、今からでも記事訂正報道を再び出してくれるのか」
この請願が1500人以上から同意を得たことから、KBSが2度目の立場表明をすることになった。
KBSは「請願人が、ミン前代表側の関係者たちが誰なのか伝えてほしいとおっしゃった部分について申し上げる」とし、「メディアの取材の自由は、報道の公共的機能を遂行するために必ず保証されなければならず、取材の自由には情報源の黙秘権が当然含まれるもので、学界と法曹界で認められている。KBSだけでなく、そのほか数多くのメディアも言論の自由と情報源保護義務を守る義務を遵守しているため、当該の記事の情報源公開が不可能だという点を了解してほしい」と説明。
続けて、「請願人が上げた請願内容のなかで事実と異なり、誤解の素地がある部分を改めて正し、説明したい。請願の題目で『以前のミン・ヒジンのインタビュー記事削除』と言及しており、この部分を“KBSがミン・ヒジンをインタビューした”と主張していると理解するが、これは事実ではない」とし、次のように伝えた。
「これと関連して、KBSは“KBSがミン・ヒジンをインタビューした”と事実と異なる表現をしたメディアに訂正報道を要求し、当該のメディアはKBSの訂正報道要求を受け入れ、記事を修正したことをお伝えする」
「KBSはユーチューブで当該の映像が公開された後、先に報じられた内容と異なる内容を追加で取材することになった。KBSは多様な立場を勘案し、内部手続きを経て削除措置を執ることになったことをお伝えする。KBSは今回の事案と関連して、主な事件は時間発生順に取材して報道じている」
そして、KBSは最後、「今後も今回の事案をはじめとする韓国社会の主要な事件に対し、不偏不党の姿勢で、客観性と公正性などの基準に基づいて取材・報道をする」と付け加えていた。
■【画像】「NewJeansのコピー」とされたILLIT、どこまで似てるのか
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