急性敗血症で亡くなった故イ・チフンが、新型コロナウイルスの影響で一般応急患者の治療が遅れ、治療の時期を逃した可能性が提起されている。
韓国内の新型コロナウイルス感染患者が8500人を超え、大半の大型病院は新型コロナウイルスの診断と治療のため、全面稼動している。そのため、ややもすると一般患者が治療の優先順位から押し出され、被害を受けている可能性が提起されてきた。
【写真】亡くなった韓流スターの死因に新型コロナとの疑惑が浮上
2009年に放送されたコメディ番組『オルチャン時代』出身のイ・ジフンは3月19日、リンパ腺炎が急激に悪化し急性敗血症となって死亡した。
悲報が伝えられた後、イ・チフンの知人A氏は3月20日、彼の発病と死亡に至る過程を自身のSNSに詳しく公開。「イ・チフンが救急室に入るために新型コロナウイルス検査を受け、結果が出るまで待機していたため、1日を浪費しなければならなかった」と主張し、注目を集めている。
A氏は「3月10日、(イ・チフンの)首面に凸凹があった。11日に耳鼻咽喉科に行ってみると、“大きなものではなく、リンパ腺炎だ”と言われ、14日に筋肉痛を訴え、耳鼻咽喉科にまた行ったが、解熱剤を飲んで良くなったようだった」とも伝えた。
体調を崩したイ・チフンは3月13日、自身が運営していたインターネットチャンネル『イ・チフンTV』に休止告知をしながら体調を伝えた。「マウスを握る力さえ出なくてモバイルで告知を残します。みんな本当に大変な時間なので頑張っていきましょう」と痛みを訴えた。
しかし症状はさらにひどくなった。3月16日、耳鼻咽喉科に再訪問したが、点滴を受ける途中に嘔吐したという。
A氏は「(病院で)リンパ腺炎はよくなったといわれたが、具合が悪くなり、16日夜にイ・チフンの母親と一緒にセブランス病院の救急室に行ったが、隔離室がいっぱいになったので、保健所か他の救急室に行くようにいわれた」と話した。
結局、入院できなかった翌日の夕方、イ・チフンは高熱とともに吐いて意識が遠くなる症状を見せた。
A氏は「17日夜、救急車を呼んでセブランス病院で検診を受け、明け方になって検査に入った。その後、ほぼ1日が過ぎたのに新型コロナウイルス検査の結果が出ていないので、まだ他の検査はできないといわれた」と、息苦しかった心境を吐露した。
イ・チフンは16日夜から危険な状況だったが、結局診療を受けられるようになったのは18日午前だったという。
A氏は「18日午前、新型コロナの陰性判定が出た後、集中治療室に入ったが、一般病室に移された。その日の夕方、MRIを撮ってみたら細菌性脳炎の判定を受け、脳と肺にも広がっているといわれた」とし、「抗生剤3種とステロイドを投薬したが、最初は意識があったものの意思疎通がうまくいかなかった。午後9時ごろに一度峠が訪れた」と語った。
その後、19日午前5時、イ・チフンは息を引き取ったという。
あまりにも若くして訪れた死に、イ・チフンを知る同僚の芸能人やファンたちは哀悼を表している。
イ・チフンは2009年に『オルチャン時代』でホン・ヨンギと共に第1代オルチャンに選ばれ注目を集めたスターだ。その人気をベースに、2010年にはパク・テジュン、パク・ジホらとともにKSTARリアルバラエティ『花美男 株式会社』に出演した。
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