かつて舌切断事故で芸能界を離れたコメディアンのイ・ヒョンジュの、衝撃の“その後”が伝えられた。
11月21日に韓国で放送された時事教養番組『特ダネ世界』(原題、MBN)の第662回では、30年前にイ・ヒョンジュが芸能界から離れた事情が明かされた。
1966年生まれの彼女は、21歳だった1987年に参加したMBCの第1回全国大学生ギャグコンテストで大賞を受賞し、芸能界デビューしたが、不慮の事故で表舞台から姿を消したのだった。
以降は病気の老母を世話しながら、なんとか生計を維持していたという。靴下を履かせながら、「私のマネージャーとして歩き回っていた母親が全く別人になりましたね」と寂しそうに話した。
活動当時、口数の多い、そそっかしいキャラクターを演じて人気を得たイ・ヒョンジュ。多くのCMにも出演し、「10億(ウォン)くらい稼いだと思います。当時の10億は、今の30~40億(ウォン=約3~4億円)ぐらいではないでしょうか」と明かした。
芸能界から離れて以降の30年間、イ・ヒョンジュには本当に多くの出来事に直面している。50歳の時に出会った43歳の夫と10年前に結婚した。
結婚も遅かったため、互いの親を自分の親のように思って生きていこうと約束。そのためイ・ヒョンジュは現在も、義父の下の世話や食事の準備までしているというのだ。
そして、彼女の人生の大きなターニングポイントとなった“事故”について言及。「芸人として成功していた時、突然交通事故に遭いました」として、「4重の追突事故で脳圧が高くなり、問題が生じた」と振り返った。
また、事故の後遺症が消える前に“舌切断”事故もあった。「歯医者で治療を受けたあと、麻酔が切れる前にラジオの仕事があった。その時、誰かがくれたお菓子を食べて、舌を噛んでしまった。何か“グニャ”という感じはあったが、それが自分の舌を噛んだ感触だとは思いもしなかった」という。
それとともに「応急室で7針縫った。私の意志とは関係なく、舌がもつれるため芸人としては致命的だった。なぜ私にこのようなことが起きたのか、現実にとても苦しんでいた。酒もたくさん飲み、家にこもっていたら“うつ病”がやってきた」と明かす。
母親も当時を回想した。「部屋のドアも開けてくれないし、ご飯を食べなさいと言っても食べず、話もしない。人ではなかった」として、「(風呂に入らないため)肌も真っ黒に変わり、紆余曲折という言葉では言い表せない」。
イ・ヒョンジュは「私が病気(うつ)の時、母親は藁をも掴む思いで全国の腕が良い病院に全部行った」と話し、母親は「お金を稼いで巫女の家、病院を歩き回り、全部使った。その時は病気になった理由もわからなかった」と続けた。
その後、イ・ヒョンジュは「幻覚、幽霊や鬼のようなものが現れ、毎日精神が散乱していた」として、「病院で治療ができなかった。あちこちの病院に通ったが駄目だった。精神病院に入院して治療も受けたが、よくなることはなかった」という。
また、母親は「病気を治すために光州(クァンジュ)にも行ったが、そこで会った牧師は足の指も手の指もなかった」とし、「イ・ヒョンジュを治したということが世に広まれば、教会のPRになる。娘を捕まえて解放しなかったので、結局警察を動員して救出した」と驚きのエピソードも披露している。
絶頂から一転、瞬く間に様々な不幸に見舞われたイ・ヒョンジュ。「幽霊がたくさん憑いていると言われ、目を痛める祈り、殴る祈りをした」として、「その過程で体がさらに悪くなるような感じがした。そこで救出された」と語った。インチキ宗教から娘を救い出したのは母だった。母の手厚い世話のおかげで健康を取り戻すことができたのだった。
(記事提供=OSEN)
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